つれづれだより(10/6)

    【サザエさんが道徳の素材に?!】

     先日、久しぶりにテレビで『サザエさん』を見ていたら、おもしろいお話と出合いました。

     両手に荷物を持っているおじいさんが階段をのぼろうとしていると、サザエさんが「荷物を持ちますよ」と声をかけます。すると、そのおじいさんは「年寄り扱いするな!」と怒って行ってしまう…という場面から、物語が始まりました。

     後日、ワカメちゃんは横断歩道をゆっくり歩いているおばあさんに出会いました。「大丈夫かな」と思って声をかけようとしましたが、サザエさんから聞いた話を思い出して「怒られたらどうしよう…」と思い、躊躇します。そのとき、うきえさん(近所に住む高校生のお姉さん)がおばあさんに「大丈夫ですか?」と声をかけ、2人が笑顔で歩いて横断歩道を渡っていったのです。

     その姿を見たワカメちゃんは、声をかけようか迷ったことをうきえさんに話します。すると、うきえさんも過去にバスで席を譲ろうとしたときに怒られた経験があると言います。そこでワカメちゃんはうきえさんに「声をかけるのが怖くないの?」と聞きます。

     さぁ、うきえさんは何と答えたと思いますか。


     うきえさんは笑顔で次のように答えました。


    怒られるよりも、声をかけずに後悔する方が嫌だから


     サザエさんやうきえさんのように、相手のためを思って声をかけたのに怒られてしまったというエピソードは、道徳の教科書や新聞の投書でも読んだことがあります。世の中には、このおじいさんのように理不尽に怒る人は少なからずいるでしょう。ただ、多くの人は『手伝ってもらう・もらわない』に関係なく、声をかけてもらえたことに対して「ありがとう」と伝えてくれるはずです。

     うきえさんの言葉を子どもたちはどう受けとめるのか…このエピソードを素材にして、「怒られるかもしれないんだったら、声をかけないほうがいいのでは?」と問いかけてみたいです。


    事務局Kより

つれづれだより(9/22)

    【我が魂に傷がつく】

     先日、図書館でおもしろい張り紙を見付けました。

    事務局だより⑭

     それは、右の写真です。(本の無断持ち出し防止川柳)

     特に心に残った川柳は、


    持ち出すな 我が魂に 傷がつく


    です。

     図書館の本を持ち出すのはルール違反です。迷惑する人が生まれます。でも、それ以上に、持ち出しをする自分自身に傷がつくということを伝えたいのだと思いました。

     誰に見られていなくても悪いことをしたのは自分自身が知っているので、自分の魂に傷がつくことがないように、生きていこうと身が引き締まりました。

     同時に、学級の子どもにも伝えていきたいと思いました。

     授業に取り組むとき、掃除に取り組むとき、宿題に取り組むとき。

     誰かに見られているからちゃんとやる、ではなく、だれに見られていなくともちゃんとやる。

     その積み重ねが、自分の魂を生き生きとさせて、たくましく生きていくことにつながるのではないでしょうか。


    事務局Nより

つれづれだより(9/7)

    【想いが入った仕事】

     私には、お料理も考え方も大好きなシェフがいます。

     そのシェフは、なんと農家さんに農作物を届けてもらうのではなく、朝から農園に足を運び、その日に調理する野菜やハーブをご自身で収穫しています。

     「なぜ、そこまでするのか。」という問いに、

    その方が、料理に気もちが入る。

    と、シェフは言います。ここでの料理が美味しいのは、シェフが目で見て肌で感じた野菜を使うことで農家さんの想いも料理に入り、それが食事を楽しむ者に届けられているからだと感じました。また、これが一流の仕事であると考えさせられました。

     自分の仕事には、気もちが入っているか、その熱量を、授業を受ける子どもたちに届けられているか、仕事との向き合い方を考える際の指針のひとつにしたいと思った出来事です。


    事務局Iより

つれづれだより(8/30)

    【ドラマの主人公から学ぶ】

     私は「おいしい給食」というドラマにはまっています。なぜなら、主人公の甘利田先生から多くのことを学ぶことができるからです。特に印象に残っている場面は、次の場面です。


     甘利田先生の勤務する中学校にパンではなく、給食史上初の「米飯」が出されることになりました。しかし、届けられるはずの「米飯」が他校に誤送されてしまったのです。米飯を楽しみにしていた甘利田先生の生徒である神野ゴウは、いてもたってもいられなくなり、米飯が届いた学校へ乗り込み、米飯を戻すように頼みます。しかし、全く話を聞いてもらえず、引っ張り出され

    「もう二度とバカな真似をするんじゃねぇぞ」

    と言われてしまうのです。そこに甘利田先生が登場し、意外な言葉を発するのです。

    「神谷は間違えを正しにきただけだ。バカな真似などしていない。…中略…正しいことを言っていたはずだ。なぜなら、まちがったのは大人のほうだからだ。」

     このような場面で、どれだけの教師が甘利先生のような言葉を発することができるでしょうか。

     どれだけの教師が「大人の間違い」から目をそらさず、子どもにその間違いを伝えることができるでしょうか。

     このドラマには、甘利田先生の自分の信念に反することには同調しない姿や、子どもを決して見くびらず、一人の人間として対等に向き合う姿、そして、大好きな給食をこよなく愛する姿が描かれています。人として教師として学べることも多い作品なので、ぜひご覧ください。


    事務局Tより

つれづれだより(7/25)

    【思考を刺激する掲示物】

    事務局だより⑬

     旅先で立ち寄った海鮮を味わえる定食屋さんでの出来事。刺身定食を食べていると、目の前に座っていた妻が一言、

    「このスズキ、おいしい」

    と言いました。私は驚きを隠せませんでした。

    「どうしてあなたは、この白身魚がスズキだということがわかるの?!」

     ニヤリと笑う妻は、私の後方を指差しました。それが右の写真です。私は、食べている魚がスズキであるということを、この掲示で初めて知りました。もしこの掲示がなかったら、夫婦揃って「おいしい白身魚だなあ」程度の感想しかもつことができなかったことでしょう。掲示をじっくり見てみると、他にも気になることが見つかりました。

     まず、「④トンボ(ビンチョウマグロ)」が気になりました。家に帰って息子と図鑑で調べてみました。ヒレが長いという特徴から「トンボ」と呼ばれているそうです。

     次は、真鯛と黒鯛が食べ比べできるようになっていること。真鯛は見てすぐにわかりましたが、黒鯛はこの掲示がなかったら気づかなかったかもしれません。

     さらに、すべての魚が地元産であることがわかります。旅先ならではの食材で、安心して食べることができました。

     さばく前の魚の姿も写っています。水族館に行った後の昼食でしたが、もう一度水族館に行きたくなりました。

     このように、さりげなく掲示してあるものからでも、いくつもの感想や疑問が浮かんできました。日頃、授業で様々な資料を提示していますが、これからも子どもたちがあっと驚く、思わず考えたくなる提示の仕方を考えていきたいと思わせてもらうことができました。一食で二度「おいしい」思いができました。ごちそうさまでした。


    事務局Yより

つれづれだより(7/15)

    【不安そうな人を励ますには】

     先日、未熟児の子育で座談会に参加しました。周りを見渡すと、表情が堅く今にも泣きだしそうな方がいることに気が付きました。そのような方々の力になりたい、そう思った私は、1年の育児を振り返り、あれこれ考え、その上である話をすることにしました。それは、私の失敗談や苦労話です。

    夫の両親と同居を始めた矢先、洗濯物と一緒にオムツを洗濯してしまったことがありま す。水をたっぷり吸ったゼリー状の物が、義理の父の服にベッタリとついてしまい、取るのに苦労しました。記憶している限り、同じ失敗を3回は繰り返しています。

     成功談ではなくあえて失敗談や苦労話をすることで、「思いっきり失敗しても子どもは元気に育つ」ということを伝えたいと考えたのです。

     このような、思い切り失敗して素の自分が出てしまうような話をしたことで、泣き出しそうにしていた参加者が笑顔になり、その後の話も盛り上がりました。参加者の皆さんと心が通い合えたとさえ思いました。この1年私も大変でしたが、私の失敗や苦労が誰かの役に立てた嬉しさから、私自身も笑顔になることができました。


    事務局Mより

つれづれだより(6/23)

    【義理の母から学ぶ学級経営のポイント】

     私の家族はいつもにこにこ、育児で疲れているはずの私の心は常にほぐれ、安心してすごしています。うらやましいと思いませんか?

     そんな家族になれる秘訣は・・・『親が子どもの前で喧嘩をしないこと』です。

     私は、同居して暮らす義理の両親が家族の前で喧嘩をしているところを見たことがありません。そんな義理の母が次のように話してくれたことがありました。

    親が喧嘩をすれば居心地が悪くなり、子どもは親の顔色を窺うようになるでしょう。家庭の雰囲気をいつも朗らかにして、子どもたちが話したいことを何でも話せる空気を作っておく。話し掛けたそうにしていたら、どんなに忙しくても手を止めて、目を見て話を聞くように子育てをしてきたつもりよ。

     これは学級づくりにも通じる考え方だと思いました。例えば、「教師が笑顔でいる」「教師同士が子どもの前で争いごとをしない」「子どもが話しかけてきたら、どんなに忙しくても手を止めて、目を見て話を聞くようにする」などです。

     私はふと、自分の学級のことを考えました。「私の学級のみんなはいつもにこにこ、私の心は常にほぐれ、安心してすごしています」と子どもたちが思う学級になっているのかと・・・。義理の母の言葉から学んだ視点を目の前の子どもたちに生かしていきたいと思います。


    事務局Mより

つれづれだより(6/10)

    【子どもが変わっていく接し方とは】

     以前、自分が担任するクラスに課題を全く出さない生徒がいました。彼と接する上で、決めていたことがありました。それは、決して「怒鳴らない」ということです。声を荒げ、強い指導をして変わるのであれば、とっくに改善されているはずだからです。


     では、どうすればよいのでしょうか。『子どもは罰から学ばない』(東洋出版社、ポール・ディックス著)にはこう書かれています。

    よいことをしたら褒め、親身に接することで、子どもは「認められている」「尊重されている」と感じることができる。われわれ大人は、彼らがそう感じられるように時間をかけて努力し、子どもと深くかかわる必要がある。(76頁)

     本書を読んだ私は、彼が「大事にされている」という実感を得られるように次のことをしました。

     提出範囲を一緒に確認し、付箋を貼りました。

     休み時間には、私の横に座らせて課題に取り組ませました。

     忘れた課題を家まで一緒に歩いて取りに行った日もありました。

     提出できなくても、忘れた報告を自分からできたことは褒めました。

     提出の約束が守れなかった日には、私の思いや将来のことについて何度も話しました。


     そんな関わりを半年間続けた結果、ついに彼から課題を受け取ることができたのです。

     時間をかけて積み重ねてきた彼との関わりは、間違っていなかった、愛情は必ず子どもの心に届くと実感した瞬間でした。今後も、時間と愛情をかけて子どもたちに接していきたいです。

    事務局Sより

つれづれだより(6/1)

    【新しい怒りの静め方】

     最近、腹が立つことはありませんでしたか?

     そんなとき、どのように怒りを静めましたか?

     朝日新聞(2024.4.22)を読んでいたら、とても面白い方法が紹介されていました。

     怒りを覚えたらその思いを紙に書いて、ごみ箱に投げ捨てたりシュレッダーにかけたりすれば気持ちを静める効果があると、名古屋大の川合伸幸教授(認知科学)らのグループが実験で確かめた。

     この記事を読んだとき、学級のAくんが頭に浮かびました。Aくんは、相手から言われたことが気に入らないと、すぐに腹を立ててしまうのです。気持ちが静まらないことで手をあげることもありました。今までは、「どんなに腹が立っても、言葉で気持ちをつたえようね」と、手をあげないための解決方法しか提案できませんでしたが、これからは、「腹が立っていることは何?紙に書いて捨てると腹が立っている気持ちを沈めることができるよ」と、気持ちの静め方も提案できそうです。

     Aくんばかりでなく、学級の子どもたちにもこの方法を教えることで、何かあったとき、自分なりに怒りを静められるようになるかもしれません。

     教師も人間なので、つい感情的になってしまうこともあります。そのようなときに、自分自身の怒りを静める方法としても活用してみようと考えています。

    事務局Iより

つれづれだより(5/26)

    【生徒が素材集め!?】

    事務局だより⑫

     「なにかしようと思ったら そのことだけに夢中にならなきゃだめだ」

     「わずかの違いを大切に」

     学年掲示板で見つけた言葉です。今、勤務校では、生徒が見つけた『気持ちを切り替えて、ちょっと前向きになれる素敵な言葉』(偉人の名言や漫画等の台詞)を紹介する「ポジティブカード」という取組をしています。こうした取組は、生徒が前向きになれるだけでなく、生徒の感性を磨くことにもつながるのではと期待しています。

     私は毎朝、全学年のポジティブカードの写真を撮っています。小さな道徳授業の「素材」にするためです。撮った写真は、携帯電話の写真フォルダーに「素材」というアルバムを作り、そこに、追加するようにしています。

     昨日掲示されていた言葉は、「できるできないではなく やるんです・・・」というある有名な漫画のセリフでした。背筋が伸びる思いがしました。


    事務局Aより

つれづれだより(5/11)

    【足を使って情報を入手する】

     不動産関連の仕事をしている友人が、私に電話をかけてきました。聞くと、ある地区の一区画に、飲食店を誘致したいのだが、どんな飲食店がその地区の人のニーズに合うのかを調べているとのことでした。私は、家族や職場の同僚との雑談の中でどんな飲食店があると嬉しいかを聞くことで協力しました。一番多く挙がったのが、うどん店でした。

     その結果を友人に伝えたとき、自分の調査でもうどん店が一番多かったということを教えてくれました。驚いたのは調査方法です。その土地にゆかりのある友人知人への聞き取りに加え、駅前で聞き取り調査をしたり人口分布や平均年齢等を参考にしたりしたそうです。

     インターネットで調べれば、だいたいのことが知れてしまう現代においても、真実を知るためには、自分の目で見たり聞いたりすることが大切だと気づかされた出来事でした。

     私も、インターネットを利用して小さな道徳の素材を探すことがありますが、実際に足を使って得た情報の方がおもしろいと感じることが多いです。これからも、足を使って情報を収集していこうと思います。


    事務局Yより

つれづれだより(5/3)

    【こんな場所でも「疑トレ」】

     ふとしたきっかけから通勤前にジムに通い始めることにしました。そのジムでおもしろいポスターを発見しました。


    事務局だより⑪

       元の状態に 戻す 片付ける までがトレーニングです

       ご協力お願い致します


     なんと、体力を高めることとはほど遠い「整頓や片付け」もトレーニングだと呼びかけているのです。きっとジムに通っている人たちは、「トレーニング」という言葉が使われていることで、「それは、やるしかないでしょう」と思ったことでしょう。

     そんなことを思いながら、ポスターを見ていると疑問が沸いてきました。

     『戻す』と『片付ける』に違いはあるのか。

     そんなにひどい状況が以前にあったのか。

     このポスターの効果はどれくらいあったのか。

     「戻す」「片付ける」以外にも、「トレーニングです」といえそうなことはあるのか。

     そもそもマナーを守る人と守らない人の違いは何か。

     5年前の自分ならこのポスターを見ても、不思議に思うことなく、写真を撮らずに通り過ぎてしまったことでしょう。

     では、どうして目に止まるようになったのでしょうか。

     それは、ポスターを見たときに疑問をもつことを繰り返し行ってきたからだと思います。『疑問をもつトレーニングの積み重ね』ともいえるのかもしれません。

     疑問をもつトレーニングは日々の生活の中で始めることができます。これからも様々なものに疑問をもち、楽しみながらトレーニングを続けていきたいと思います。


    事務局Nより

つれづれだより(4/19更新)

    【偶然出合った言葉からの学び】

     私のストレス解消は、かつて若い頃は体を動かすことでしたが、ここ最近は家でゆっくり本を読むことになってきました。最近お気に入りの漫画(『税金で買った本』(原作:ずいの、漫画:系山冏))の中にこんなシーンがありました。


     図書館司書の職員やアルバイトが共に仕事を進める中で、仕事を滞らせる職員にみな手を焼いています。ある日アルバイトの学生が、『仕事を滞らせる職員を無視して、できる職員で進めていこう』と提案します。


     みなさんなら、その提案にどう答えますか?

     漫画の職員は次のように答えます。


    「まだ(その職員が)変われる余地があるなら、○○さんを捨てずに活かしていきたいかな。パッと全部捨てちゃえば動きやすいけど、一度捨てたら元に戻らないから慎重にね。」


     『困った人など目の前からいなくなってほしい』と考えてしまいます。

     しかし、漫画の言葉に出合えたことで、「困った人」の存在価値を見抜き、うまく活かすことで、「手をやく○○さん」から変えてあげられるのでは!?と考えるきっかけとなりました。


     偶然出合えたこの言葉は、人間関係を円滑に築くことに不安を抱いていた私を前向きにしてくれたような気がします。

    事務局Tより

つれづれだより(3/24更新)

    【赤ペン先生歴30年のベテランは、学習が苦手な子をどう伸ばすのか】

     先日、小学生の通信講座で赤ペン先生を30年間務めた方と話す機会がありました。 話の中で、ある言葉にはっとさせられました。

     それは、次の言葉です。

    「満点の子は学習ができてしまいます。学習が苦手な子は何かで躓いています。例えば、わり算が苦手な子はかけ算ができない子も多いです。だから、答案に、「この問題をやってみよう」と(かけ算の)練習問題を添付して返却するのです。(省略)この子たちを引き上げてあげるのが私たちの仕事です。」

     わり算ができない子どもがいれば、わり算の練習問題を添える教師が多いのではないしょうか。

     しかし、今回の赤ペン先生は違います。

     わり算ができない原因を追究し、その解決策としてかけ算の練習を提案しているのです。

     学習が苦手な子を引き上げる赤ペン先生の手立てに衝撃を受けました。


     赤ペン先生との会話の中で、はっとさせられることが、もう一つありました。それは、子どもにコメントを書くだけでなく、保護者の方にも手紙を書いていたことです。赤ペン先生の手立ては、子どもや保護者が「次の一歩を踏み出しやすくなる」ようにしているのだと考えました。


     もうすぐ、新年度が始まります。みなさんはどのような手立てで、学習が苦手な子を伸ばしていきますか?それを学べる、とっておきのセミナーをご紹介します。

    テーマ  『学習が苦手な子どもを伸ばす評価のあり方』

    講師   SDK代表 鈴木健二

    日時   2024年3月28日13:30~16:15(予定)

    参加形態 会場参加 または オンライン参加 19 会場 知立市中央公民館(愛知県知立市広見3丁目1番地)

    参加費  3000円

     赤ペン先生に負けない子どもを伸ばす手立てを共に学び合いましょう。

     (詳しくはこくちーずプロをご覧ください。)

    事務局Eより

つれづれだより(3/17更新)

    【専門スタッフの言葉から、アドバイスの仕方を学ぶ】

     最近、わが子は車のおもちゃで遊ぶことにはまっており、おもちゃの種類が豊富においてある子育て支援センターによく遊びに行きます。そこには、専門スタッフの方がいて気軽に相談できる環境も整っています。

     子どもたちがたくさんいるとよく起きるトラブルが、おもちゃの取り合いです。わが子は、友達が遊んでいる最中の車のおもちゃでどうしても遊びたくて、無理やり奪ってしまいました。私は慌てて遊んでいた子のもとにおもちゃを返しましたがその後も何度も奪いに行きました。私が「友達が遊んでいる最中だからだめだよ」と伝えても、ぐずっていうことを聞きませんでした。

     「上手く遊ぶことができないなら、もう帰ろうかな」と思っていると、専門スタッフが来て、別の車のおもちゃを目の前で走らせながら、「このおもちゃはどうかな?つながって走るからおもしろいよ」と話しかけてくれました。それでもぐずりは止まりません。すると、スタッフの人が私に次のように話してくれました。

    〇〇くんは車の違いがよくわかるんだね。友達がとても上手に遊んでいるから、真似をしたくなっちゃったんだね。どうしてもそのおもちゃで遊びたいという欲求が抑えきれないときは、代わりのおもちゃで遊ばせたり、視界にそのおもちゃが入らないように背中を向けてさえぎってあげたりするといいよ。

     そのアドバイスを聞き、私は友達のおもちゃが見えなくなるように、わが子の体勢を変えました。すると、気がまぎれたのか、他のおもちゃで楽しそうに遊びだしました。 専門スタッフの言葉から、

    ①子どもの特性をとらえて、伝える

    ②適切なタイミングでやって見せる

    ③いくつかアドバイスの引き出しをもっておく

    ことが大切だと学びました。例えば、懇談会で保護者の方が「宿題をやらなくて困っている」「早く寝なくて困っている」と相談してきたとき、「〇〇くんはこういうところが得意だから、こんな風にやるのはどうですか?」「他にもこんな方法がありますよ」と適切なアドバイスの引き出しをたくさんもてるように、学び続けたいと思います。

    事務局Hより

つれづれだより(3/1更新)

    【自分だからできることがある】

     今年の正月休み。大学時代の友人と新年会をする予定でしたが、中止になりました。メンバー7人のうち3人が、能登半島地震に関する緊急の仕事をしていたからです。

     そのうちの1人の警察官は、風呂にも入らずパトカーで車中泊をしながら、被災地でずっと奮闘していたそうです。今でも被災地へ行ったり来たりの生活を続けているそうで、頭が下がります。

     友人が、被災地の前線で救助や治安維持に携わっていることを誇りに思うと同時に、私の中である使命感が生まれました。

    教師である私には一体何ができるのか

     教師という立場でできる支援は、災害に対する子どもたちの認識を変えるきっかけ(事実)を与えることではないでしょうか。例えば、目の前の子どもたちに災害の恐ろしさや備えの必要性、被災した人のために献身的に働く人々の姿を伝えることです。

     そこでまず、学級通信で友人のことを紹介しました。今後は、小さな道徳授業で子どもたちと一緒に考え続けていこうと思います。

    事務局Yより

つれづれだより(2/1更新)

    【2つのショーで襟を正す】

     最近、「すごいなあ」「見習いたいなあ」と感激したことが2つあります。

     1つ目は、某有名ものまね芸人のショーです。

     ショッピングモールで、某大御所芸人のものまねを得意とするものまね芸人さんのショーがありました。その人がショーを終え楽屋に戻る途中、私の目の前に来たので、「○○○ちゃん!(大御所芸人の名前)」と声をかけてみました。するとその人は、間髪入れず「まいど!」と、ものまねで返してくれました。本番を終えてもなお、即興で演じる姿に、ものまね芸人としてのプロ意識の高さを感じました。


     2つ目は、人気アニメのキャラクターショーです。

    ハウジングセンターで、某人気アニメのショーがありました。その日は、複数いるキャラクターのうちから青色と黄色の2体が出演していました。 ショーが終わり、司会のお姉さんが挨拶をした後、黄色のキャラクターが上手から下手まで、すべての観客の近くまで行き、手を振ったのです。ショーが終わったのだから、すぐに退場をしてもいいはずです。しかし、最後の最後まで観客と丁寧に触れ合い、深々とお辞儀をしてから退場しました。その姿に、キャラクターショーのスーツアクターとしてのプロ意識の高さを感じました。


     私の授業は、どうでしょうか。子どもたちや保護者から「プロ意識が高い」と言ってもらえるような授業になっているのでしょうか・・・2つのショーの参観は、襟を正すよい機会となりました。

    事務局Yより

つれづれだより(12/14更新)

    【心が伝わるメールの言葉】

     仕事のことで面識のない方からメールをもらうことがあります。

     先日は、時間にゆとりがあったので、すぐに返信しました。

     すると先方から、次のような書き出しで始まるメールが届きました。

    早速のお返事、いつも本当にありがとうございます。

     おやっと思ったのは、「いつも本当に」という表現です。

     もしかすると、この方の定型のフレーズかもしれません。しかし、メールで「いつも本当に」という表現を見たのは初めてでした。2~3回読み返すうちにこの言葉がじんわりと心に響いてきたのです。

     仕事のメールはできるだけ早く返信するのが礼儀です。その当たり前のことに「いつも本当に」というストレートな表現で返していただいたことで、自分の行為に対する相手の感謝の気持ちがより伝わってきたのかもしれません。

     毎日多くのメールをやりとりする生活をしています。面識のない方とは、メールに書かれた言葉だけがコミュケーションの手段であり、だからこそ、このようなさりげないひと言から心が伝わるのだということを改めて感じさせてもらいました。

    事務局Kより

つれづれだより(11/24更新)

    【子どもの様子や教師の指導を、学級通信に残す】

     パソコンのデータがいっぱいになってきたので、データを整理していました。

     すると、数年前に撮った学級の子どもの写真がいくつか出てきました。


    事務局だより⑬事務局だより⑬

     男の子がほうきを置き、つまようじを使って、床の隙間を掃除していました。

     このようなところまで、ごみをとろうとしている子どもの姿に驚くとともに、次の疑問が出てきました。

     「なぜ、このような素敵な子どもが育ったのだろう」

     当時の資料をいろいろ読み返してみたが、自分がどのような指導をしたのか思い出すことができませんでした。

     「自分の指導を学級通信などに詳しく記録をしておけばよかった…」と後悔していると、

     ふと鈴木先生の学級通信から学んだがことが頭に浮かびました。

     それは、次の2つです。


    ①学級のことを知らない私でもその当時の様子が目に浮かぶように書かれていたこと

    ②「この実践はここがポイント」がわかりやすく、第三者でも追試しやすいように書かれていたこと


     自分の指導をいつでも思い出せるように、2つの視点を意識して学級通信を書いていこうと思います。

    事務局Hより

つれづれだより(9/16更新)

    【「メルちゃんやったら、帰らないからね」】

    私の住んでいる市には児童館が12か所あり、どの児童館も毎月「児童館だより」を発行しています。

    その月のイベントやお知らせ等がメインなのですが、児童館によっては職員からのメッセージや子どもたちの様子が書かれているものがあり、毎月読むのを楽しみにしています。

    中でも1番楽しみにしているのは、S児童館だよりです。なぜなら、S児童館だよりには「今月の一言」というコーナーがあり、児童館の日常の中で職員の方が印象に残った言葉が書かれているのですが、その一言がおもしろかったり、「へぇ!そうなんだ!」と勉強になったりするからです。

    例えば、9月の「今月の一言」には、こんな一言が書かれていました。


    「メルちゃんやったら、帰らないからね」(3歳女児) ※メルちゃん…お世話遊び用の人形


    この一言に対して、こんなコメントが書かれていました。


    「遊びの最後にお人形あそびを始めてしまって、お母さんに帰りを促されていたのを一蹴しました。」


    この女の子の一言に、思わず笑ってしまいました。(お母さんはきっと大変だったかと思いますが…)

    きっとこのお母さんは、「メルちゃんやったら、帰ろうね」と声をかけたのでしょう。

    ですが、女の子から返ってきた返事は、「メルちゃんやったら、帰らないからね」でした。

    「じゃあ、何をやったら帰るんだよ!」とつっこみたくなる一言です。この後、この親子はどうなったのか…いろいろな想像が膨らみました。


    子どもは大人が思いもしないような発言をすることがあります。そのような発言をどう受けとめて、何と返すか。まさに“切り返し力”が試されるなぁと、感じました。

    教師として、親として、子どもの言葉を受けとめる余裕や子どもの言葉を面白がる感性をもち続けたいです。

    事務局Kより

つれづれだより(8/25更新)

    【気がつけばそこが聖地となる】

     とあるテレビ番組で、ドラマや漫画、アニメ等の舞台となった地を訪れる「聖地巡礼」の特集がやっていました。私は元々そのような旅をするのが好きで、神奈川県内にあるサザンオールスターズの曲に出てくる地を巡る旅をしてみたり、アニメ映画「君の名は」の舞台となった岐阜県の飛騨古川を旅したりした経験があります。しかし、最近は、子どもや両親を連れての旅が中心で、なかなか自分の思い通りに旅ができていないのが現状です。

     8月上旬、豊橋市で研修が2日間ありました。路面電車に揺られながら研修先へ向かう非日常観がたまらなく、もっと豊橋市を楽しみたいという気持ちになりました。そこで、研修後に豊橋駅周辺を散策してみました。愛知県に住んでいながらなかなか足を運ぶことがなかった地だけに、どこへ行っても新鮮な気持ちでした。

     自宅に帰って一息ついたところで、録画しておいたあるテレビドラマを観ることにしました。ぼんやり画面を眺めていると、登場人物たちが埼玉県の大宮駅に向かうところが流れました。私はそこで、違和感をもちました。

    「あれ?この景色、どこかで見たような・・・」

     何とそこに映っていたのは、豊橋駅だったのです。見間違いかと思い、戻してもう一度見ましたが、先ほどまで散策していた豊橋駅でした。気になってドラマの公式x(公式エックス)で確認してみると、やはり豊橋市でロケをしていたことが分かりました。つい先ほどまで散策していた地がまさか大人気ドラマのロケ地だったとは・・・。

     今までは、音楽やアニメ等のメディアで、その地に新たな価値づけをしてから訪れることが主でしたが、今回はその逆を体験することができました。このような体験ができたのは、日頃から素材探しをしていたからだと思います。SDKでの学びが「聖地」を見つける力を与えてくれました。

     今回は研修のために豊橋市へ行きましたが、次回は「聖地巡礼」のための旅をしてみようと思います。次回の旅が今から楽しみです。


    事務局Yより

つれづれだより(8/22更新)

    【旅行先での、ご当地ポスター探し】

     旅行に行くと、とてもわくわくしますよね。

     観光スポットに、おいしいグルメ、そして、なんといってもその土地でしか見られない“ご当地ポスター”に出会うことができるからです。


    事務局だより⑫

     今回のポスターには、小豆島で出会いました。


      美しいだけじゃなく

      楽しいだけじゃなく

      うれしかったのは、

      時を超えたあの日に出会えたことです。


     素敵な言葉で、何度も読み返しました。 “時を超えたあの日に出会えた“とは、どういうことだろうと不思議に思いながら、ポスターの下部を見ると、次の言葉が書かれていました。


    “なかでも岡山県笠岡市、香川県丸亀市、土庄町、小豆島町と沖合の島々には、日本の建築文化に深くかかわる「人と海と石が紡いだ奇跡のヒストリー」があることをご存知でしょうか?”


     私は幼少期、笠岡市に住んでいたことがあるのですが、“奇跡のヒストリー”があることは全く知りませんでした。早速、瀬戸内備讃諸島の日本遺産について調べてみました。「日本遺産 ポータルサイト」には次のヒストリーが載っていました。


    瀬戸内備讃諸島の花崗岩と石切り技術は長きにわたり日本の建築文化を支えてきた。

    日本の近代化を象徴する日本銀行本店本館などの西洋建築、また古くは近世城郭の代表である大坂城の石垣など、日本のランドマークとなる建造物が、ここから切り出された石で築かれている。

    島々には、400年に渡って巨石を切り、加工し、海を通じて運び、石と共に生きてきた人たちの希有な産業文化が息づいている。世紀を越えて石を切り出した丁場は独特の壮観な景観を形成し、船を操り巨石を運んだ民は、富と迷路の様な集落を遺した。今なお、石にまつわる信仰や生活文化、芸能が継承されている。

    「日本遺産 ポータルサイト」https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story080/


     備前諸島で産まれた花崗岩が日本銀行本店本館に使われているとは知りませんでした。今回は時間が足りず、奇跡のヒストリーを巡る旅に出かけることはできませんでしたが、少しだけ、時を超えたあの日に出会えた気がして、うれしくなりました。


    事務局Hより

つれづれだより(7/17更新)

    【ドラマの登場人物と自分が重なる】

     「初恋、ざらり」というドラマを知っていますか?

     軽度知的障害と自閉症がある女の子が主人公の物語です。

     そのドラマで、あるシーンが心に残りました。


     それは、主人公の有紗が、職場の先輩から言われた通りに髪をくくってきたのに、「髪をくくってきてって言われたよね」と職場の先輩に強く注意をされて、戸惑ってしまうシーンです。このシーンが心に残ったのは、注意をした先輩と私が重なったからです。


     有紗は職場の先輩から言われた通りに髪をくくってきたのに、なぜ職場の先輩から注意をされなければならなかったのでしょうか。それは、職場の先輩は、長い髪は仕事に支障がでるから髪を一つに束ねてほしいという気持ちで「髪をくくってきて」と伝えたのに、有紗は相手が発した理由やその場の状況を考えることなく、「髪をくくればいいんだ」と言葉の通りに受け止めて、両サイドに飾りをつけるかのように髪をくくってしまったからでした。


     このドラマのシーンと似たようなシーンが学級でありました。

     朝の読書の時間に、ある男の子が席を立っていたので「座りましょう」と声をかけたら、横を向いて座ったのです。私が驚いた顔をすると、「ぼく、座っているよ」と不思議そうに言葉を返してきました。

     その言葉にハッとしました。今までなら「座りましょう」と言えば、どの子も前を向いて座ってくれました。だから「座りましょう」という言葉で通じると思い込んでいたのです。でも、この指示は、「自分勝手な指示」「相手に不親切な指示」だったのです。相手に届く指示とは、相手にしてほしいことが一つも省略されていない指示なのです。


     夏休みまで残りわずかです。自分の間違った指示で、子どもを混乱させないよう気をつけていきたいです。


    事務局Xより

つれづれだより(5/28更新)

    【心ここにあらざれば、聞けども聞こえず】

     先月引っ越しをして、“音”の環境が大きく変わりました。

     これまでは線路沿いで踏切も近かったので、電車の通る音と踏切の音と共に生活をしていました。

     しかし現在は、電車の音は全く聞こえない場所で、小学校から徒歩1分のところに引っ越したので、登下校時の子どもたちの声や学校のチャイムが聞こえてきます。

     「電車の音もないし(聞けなくなるとそれはそれで少し寂しさもありますが)、登下校時以外はとても静かな場所だな」と思っていたのですが、新居を訪れた母にこう言われました。


     「今までは電車の音がしていたのが、新しい家では鳥の声がよく聞こえてきたのが印象的だった」


     私は母に言われるまで“鳥の声”に気づきませんでした。そこで、意識して聞いてみると確かに鳥の声がよく聞こえます。それも一種類ではなく、何種類もの鳥の鳴き声が聞こえてくるのです。

     心ここにあらざれば「見えども見えず」ではなく、「聞けども聞こえず」でした。

     そして鳥の声が聞こえたことで、「これは何という鳥の鳴き声なんだろう」という疑問が浮かびました。

     さて、鳥の鳴き声からどうやって鳥の名前を調べようか…よい方法があったら知りたいものです。


    事務局Kより

つれづれだより(5/21更新)

    【身近な生活にある美しいもの】

     新聞の広告記事にまんまとのせられて、漫画を1冊注文してしまいました。

     その漫画とは、ウイルバノヴィチ香苗著『まめで四角でやわらかで 上』(リイド社)です。私の気持ちを動かした新聞広告は、次のように書かれていました。


     舞台は江戸の長屋、「煮うり」の看板を掲げた今でいうと惣菜店の女将とその亭主を中心に、四季折々の行事や風物を情緒豊かにスケッチしていく。夕立の雨粒、濡れた着物、物売りの声、桶の水の中で揺れる豆腐、鍋から立ち上る湯気、春の風に交じる梅の香、潮干狩りの砂浜の感触。それらのきめ細かい表現が視覚を通じて五感すべてを呼び覚ます。


     記事を読み終えた私の心には、「夕立の雨粒」、「濡れた着物」、「物売りの声」、「桶の水の中で揺れる豆腐」、「鍋から立ち上る湯気」、「春の風に交じる梅の香」、「潮干狩りの砂浜の感触」という言葉が強く残りました。

     それぞれの言葉から見えた景色が、なんともいえず美しかったからです。

     そして、こんな美しい景色が身近な生活の中にあることに気付かされたからです。


     身近な生活の中にある「ささやかな美しいもの」に気付く感性を手に入れたくて、他にはどんなものがあるのだろうと考えてみました。

     「雨上がりの水たまりに映る青空」

     「炊き上がったお米の表面の輝き」

     「新聞が配達されたときにポストに落ちる音」


     「ささやかな美しいもの」は、身近な生活の中に結構あるんだなと思いました。

     でも、「あるという意識」、「探そうという意識」がないと、「ささやかな美しいもの」は目に入ってきません。『あれども、見えず』です。


     1冊の漫画に出合ったことで、日常生活の見え方が変わりました。そして、見ているようで見えていない自分に気付くことができました。さっそく子どもたちと、「ささやかな美しもの探し」をしてみたいと思います。


    事務局Xより

つれづれだより(5/11更新)

    【家族の意識を変える小さな道徳~15分でできる小さな道徳授業教材集より~】

     みなさんは、「15分でできる小さな道徳授業教材集」をご存知でしょうか?(このHPの「おすすめリンク集」にあります)

     ここには、SDK会員が作成した(鈴木健二先生監修)小さな道徳授業の教材と指導案が載っています。

     指導案には、資料提示の工夫や思考を促す発問が書かれていますので、誰でもすぐに実践することができる、素晴らしいサイトです。

     先日、新たに5本の小さな道徳授業の教材が更新されました!

     その中でおすすめの小さな道徳の教材を一つ、ご紹介します。


     「道徳で、家族についてどんなことを子どもたちに考えさせたらよいのだろうか」

     困っている先生もいらっしゃるのではないでしょうか?

     そんなときにおすすめなのは、『家族とは、家族全員で育てるもの』という教材です。

     この教材で小さな道徳授業を行うと、家族の一員として自分にできることをしていきたいという意欲が高まることでしょう。

     私は育休中ですので、学級で実践することができません。そこで、家庭生活の基盤を高めるために、夫に小さな道徳授業を行いました。

     サイトの発問を使って「家族って家族全員で育てるものなの?」と夫に聞くと、次のような意見がかえってきました。



    「僕はそうだと思う。赤ちゃんからも子育ての仕方を学んで、育ててもらっている。1~10まで教えることだけが育てるということではない。“気づき”から学ぶことも育てることにつながると思う。」


     「赤ちゃんからも学ぶ」という夫の言葉に驚きました。

     日頃の様子からは思いもしない発言だったからです。発問によって夫の“家族に対する考え方”を知ったことで、ちょっとだけ夫を見直しました。

     この実践後、夫はいつもよりテキパキと洗濯や食器洗い、お弁当の用意をしていました。(気のせいかもしれませんが…笑)


     このほかにも、言葉の力に気づかせてくれる教材や、仲間の大切さに気づかせてくれる教材などが掲載されています。ぜひチェックしてみてください。


    事務局Hより

つれづれだより(4/16更新)

    【未来の芸人さん】

     市民プールの更衣室での出来事。そこにいたのは私ともう一人の利用者。

     そこへ、大学生のアルバイトと思われる監視員さんがやってきました。二人は同級生らしく、近況を伝え合っていました。


    監視員:「久しぶり!お前、今何しているの?」

    お客さん:「今度お笑いのコンテストに出るんだ。もうすぐ本番の日が来るよ」

    監視員:「え?だったらこんな所にいたらダメじゃない?練習しなよ」

    お客さん:「いやぁ、どこに何が転がっているか分からないからさ」


    その一言で、体を拭いていた私の手が止まりました。

    なんと、彼は泳ぎに来ていただけではなく、自分の芸に使えるネタを探しに来ていたのです。


    監視員:「ふーん、まぁがんばれよ」


    残念ながら監視員さんには、プールにいるときまで、ネタを探すというお客さんの意識の高さに気付かなかったようです。

    そんなお客さんに対して、


     芸人志望の君。君のやっていること、間違ってないよ!

     売れる売れないは別かもしれないけれど、きっといい芸人になれるよ!


    と、エールをおくりました。もちろん心の中で。

     二人は、私が初めて担任した子どもたちと同年代と思われます。監視員さんにも、感性を磨く活動のよさを知ってほしいなと思うのと同時に、自分はこれまでの教え子たちにそれをしっかり伝えてきたかな…と振り返りました。少なくとも、これから出会う未来の教え子たちには、SDKで学んだことをたくさん還元していきたいと決意を新たにしました。

     そして、たった一度の出会いですが、いつか彼の芸をテレビや劇場で見ることができる日を楽しみにしています。


    事務局Yより

つれづれだより(3/10更新)

    【特別定例会に振り返る「“素材を捉える視点”を身につけるには?」】

     3月5日に、第6回特別定例会が行われました。

     1年ぶりに参加した定例会は、「やっぱり参加してよかった」「もっとこの時間が続けばいいのに」と心から思いました。そんな特別定例会での学びを報告します。


     私は、歩きスマホをする人と視覚障害者との接触事故防止を啓発するポスターを素材にした授業プランを提案しました。

     参加者からは「素材はいいが、歩きスマホをしている子どもはほとんどいないのでは?」「駅のホームでの接触事故の要因はスマホだけではないのでは?」「私だったら、もっとストレートに発問して、歩きスマホへの危機感をもたせたい」など、様々な意見をいただきました。

     鈴木先生からは、次の問いかけがありました。


     なぜ歩きスマホをやめることができないのか


     みなさんなら、どのように答えますか?

    私は、その問いにずばりと答えることができませんでした。


     鈴木先生は、


     今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫という心理的な要因がある


    とおっしゃっていました。コメントを聞いて「確かに!」と納得し、また同時に次の疑問も浮かんできました。


     鈴木先生の“素材を捉える視点”はどうやったら身につくのか


     鈴木先生からコメントをいただいた方はわかると思いますが、先生はいつも自分の想像より遥か上のことに気づかせてくれます。

     定例会に参加すると、鈴木先生の“素材を捉える視点”を学ぶことができるのです。今回は、私の提案した素材から、


     「なぜ、その事象をやめることができないのか」という、人間の心理を考える


    という視点を学ぶことができました。

     次回の特別定例会では、もっとパワーアップした小さな道徳授業を提案できるように、学び続けます。


    事務局Hより

つれづれだより(3/7更新)

    【子育て支援】

     先日、高熱を伴う風邪をひきました。そういうときに限って事件は起こります。息子の紙おむつが0枚になってしまったのです。妻が慌てて近所のドラッグストアに買いに向かいました。休日なのに発熱でダウンしている夫を頼りないと感じたのか、妻はどこかイライラしていました。ところが、帰宅した妻は先程とはまるで違ってご機嫌です。どうしたのか気になっていたら、ドラッグストアで起きた話を教えてくれました。

     会計を済ませて車に荷物を積み込む際、紙おむつのサイズを間違えたことに気づいたそうです。息子は最近LからBigにサイズがかわっていたのです。我が家では、普段日用品の買い出しは夫である私の役目。妻は紙おむつをしばらく買っていなかったため、間違えてしまったのです。

     悩んだものの、取り替えてもらうため再び店内に。店員さんはそれぞれ接客で忙しそう。たまたま見かけた荷解き中の店員さんにお願いすると、快く対応してくださったそうです。「お忙しいのにご面倒をおかけしました」とお詫びをした妻にその店員さんは、「お気になさらないでください」という言葉に添えて、

    「成長の証ですね」

    と笑顔で言ってくれたそうです。

     急に声をかけられたにも関わらず、サイズ間違いという失敗の中から、子どもの成長を微笑ましく感じとってくださった店員さんの感性の高さに夫婦で感激しました。国会で議論されている経済的な支援も、もちろんありがたいことではありますが、こうやってあたたかい気持ちで子育てを見守ってくださる地域の方の存在も、「子育て支援」になるのだなと実感した一幕でした。

    事務局Yより

つれづれだより(3/2更新)

    【SDKインスタグラムをきっかけに振り返る】

     SDKのインスタグラムに、点字ブロックのポスターが載っています。

     このポスターからある出来事を思い出しました。

     それは、特別支援学級を担任していたときの校外学習での出来事です。

     子どもたちは電車に乗るために一人ずつ順番に切符を買い、買った人から駅のホームへと向かうことになっていました。視覚障害のあるAくんを遠くから見守っていると、駅のホームへと向かう階段を降りたあと、みんなのいるところとは反対方向へと歩き出しました。

     「Aくん、こっちだよ」

     一瞬立ち止まったように見えましたが、点字ブロックの上をずんずん進んでいきます。

      急いでAくんのそばへ行って声をかけてから肩をたたくと、ほっとした表情を浮かべました。

     「Aくん、どうしたの?声をかけたけど、聞こえなかった?」と声をかけると、

     次のように教えてくれました。


     「いくら大きな声で呼ばれても周りの声や音がうるさくて、どこから呼ばれているのかわからないんだよ。」


     はっとしました。

     Aくんのためにかけた声が、Aくんのためになっていなかったことに気づいたからです。

     普段私たちは声が聞こえた後、無意識に声のする方へ目を向け、人の動きや表情を見てどの人が自分に声をかけている人かを判断しています。聞こえた方向を耳と目を使って判断することが当たり前すぎて、そのようなことを考えたことがありませんでした。だから、視覚障害のあるAくんが、声だけをたよりに相手のいる位置を判断していることに気づけなかったのです。

     周りの声や音がうるさくて、私の声がどこから聞こえてきているのかを判断できなかったAくんは、点字ブロックを頼りにみんなとは反対方向へと歩いていってしまいました。Aくんの行動から視覚障害のある人にとって点字ブロックが何より頼りになるのだとしみじみと実感しました。

    事務局Hより

つれづれだより(2/25更新)

    【アウトプットの大切さ】

     先日、プレミアムセミナーで紹介された本を早速購入して読みました。

     「なるほど!」「そういうことだったのか!」と、何度も頷きながら読み進めました。

     読了後、読み終えた本として読書アプリに登録しようとした、その時です。


     「この書籍はすでに登録されています」


     という表示が…。

     記録を遡ると、なんと、1年以上前にすでに読んだ本だったのです。

     読み進めていても既読感はなく、とても新鮮な気持ちで読んでいただけに、驚きを隠せませんでした。

     と同時に、大切なことを学びました。

     それは、いかにアウトプットが大切かということです。

     読んだことをメモする、まとめる、読書日記を書く…。どのような形であれ、アウトプットをした書籍については、すぐに思い出すことができます。

     インプットだけでは、いかに記憶に残らないかということを、今回の経験から学びました。

     セミナーの学びレポートも、最近は忙しさを理由に書かなくなっていました。インプットを少しでも記憶に残すためにも、アウトプットして 記録に残して いきたいと思いました。

    事務局Aより

つれづれだより(2/12更新)

    【質の高いものを生み出す人の共通点】

     せっけんとかけて、恋人と解く。

     その心は、会わない(泡ない)と寂しいでしょう。


     ある雑誌で見つけたなぞかけです。

     声に出して読み上げた瞬間、文章を通して見えた映像が美しくて、「なんて美しいなぞかけなの」と叫んでしまいました。一瞬で、このなぞかけに惹かれた私は、つくった人のことがとても気になりました。記事をじっくり読んでいくと、「即興なぞかけ」で大ブレイクした『ねづっちさん』のなぞかけであることが分かりました。

     その記事には、ねづっちさんがスピード感でなぞかけを整えるための方法が紹介されていました。こんな質が高いなぞかけを一瞬にしてつくってしまう力をどうしたら身につけられるのだろう・・・ワクワクしながら文章を読み進めていくと、どこかで聞いたような文章がそこにはありました。


     最初の頃は、目につくものすべてに手当たり次第なぞかけをやっていました。

     なぞかけが好きな芸人仲間と居酒屋で飲みながら、300個ぐらいのお題をひたすら解くというのを昔からやっています。


     どこかで聞いたというのは、おもしろい道徳授業をどうしたらつくれるようになるのかという質問に対して鈴木先生から、同じような答えを言われたことを思い出したからです。

     ねづっちさんが大切にしてきたことと鈴木先生が大切にしてきたことが重なり、質の高いものを創り上げるのに、近道はなく、地道な実践の積み重ねが何より大切なんだと改めて思いました。

    事務局Xより

つれづれだより(2/8更新)

    【高校生から刺激を受ける】

     私は朝日新聞愛読者です。

     毎年、楽しみにしている記事があります。

     それは、全国の高校生と高等専門学校生が自由研究の成果を競い合うコンテスト『高校生・高専生科技術チャレンジ』です。

     この記事には、審査結果だけでなく受賞した高校生がどんなことをきっかけに研究をし始めたのかということも書かれています。そのきっかけがとてもユニークで、私の想像を遙かにこえていきます。

     今年の記事では、次のきっかけが心に残りました。


     キャベツに虫がつきやすいが、レタスに虫がつきにくいのはなぜか


     「花王賞」を受賞した高校生が、虫を追い払うための安全な農薬を研究しているときに、浮かんだ疑問だそうです。

     この疑問が浮かんだことで、高校生はレタスに注目でき、“レタスの茎を傷つけると出てくる白い乳液の成分が虫を追い払う安全な農薬をとして使えるのではないか”と考えることができたそうです。


     この高校生のすごさが分かりますか?

     キャベツとレタスは姿がよく似ています。だから、キャベツに虫がつきやすいと分かっていれば、姿が似ているレタスもきっと同じだろうと思ってしまいます。でも高校生は、たとえ姿が似ていても、その性質は違うだろうと疑い、レタスを別物として捉え、丁寧に調べたのです。


     高校生の発見は、「似ていることに惑わされず、小さな違いを大切にする力」によって生まれたのだと思いました。その力は、教材研究でも児童理解でも必要な力ではないでしょうか。似ているものこそ、「違い」に注目していきたいです。

    事務局Xより

つれづれだより(1/29更新)

    【カイロの力?】

     「先生、お腹が痛い」

     休み時間に授業の準備をしていると、いつも元気なA子さんがお腹を押さえて近づいてきました。お腹の痛みを何とかしてあげたくて、トイレや保健室に行くように促しましたが、トイレに行くような痛みではないし、保健室にも行きたくないと言うのです。

     さて、どうしようか・・・と思っていると、A子さんは、ちょっと怒ったような表情をして、でも元気のない小さい声で

     「家を出るときに、お母さんにお腹が痛いと言ったのに、学校まで送ってくれなかった・・・」

    と、お母さんへの不満を話し始めたのです。

     私はA子さんのお腹の痛みとお母さんへの不満を何とかしようと思いました。まずはA子さんの話を最後まで聞き、お母さんのフォローをしました。しかし、A子さんの表情は変わりませんでした。

     心のモヤモヤがとれないなら、お腹の痛みが少しでも和らぐようにしてあげたいと思いました。A子さんはトイレや保健室へは行かないと言うし、さて、私に何ができるのか・・・そう困っていたとき、背中にカイロを貼っていることを思い出し、これだ!と思いました。

     お腹の痛みとお母さんへの不満で不機嫌そうなA子さんの前で、背中のカイロを剥がして、「これでお腹を温めるといいよ」と言って渡しました。

     A子さんはお腹の辺りにカイロを貼ると、今までお腹が痛かったのは嘘なの?と疑ってしまうような笑顔で「もうお腹、痛くない」と言って、スキップしながら友達のところへ行ってしまったのです。

     A子さんに笑顔が戻って安心したと同時に、あんなに痛がっていたのは、あんなに文句を言っていたのは何だったんだろう・・・。私が使っていたカイロをあげただけなのに・・・。あまりの豹変ぶりに何がなんだか分からなくなりました。でも、冷静になって考えてみると、A子さんが求めていたのは、心の底から自分を心配してくれる人の存在だったのかなと思いました。それともカイロの力だったのでしょうか・・・(笑)。

     子どもの心の奥底にある思いに気づくことの難しさを知る出来事でした。

    事務局Xより

つれづれだより(1/22更新)

    【ピタゴラスイッチから学ぶ“物の見方”】

     最近、NHKで放送されている「ピタゴラスイッチ」というテレビ番組にはまっています。ピタゴラ装置を見ているだけでも楽しいのですが、番組を見ていると「へぇ!そうだったんだ!」という学びがあったり、身近にある物の見方が変わったりします。

    事務局だより⑪

     例えば、公園などにある車止めの柵の中には、小鳥がついている柵があります。ただの飾りでついていると思っていましたが、この小鳥には違う意味があることを、初めて知りました。

     この小鳥は、「子どもたちがこの柵に乗って遊んだら危ないから」という理由でつけられたそうです。

     何気なく見ていた柵ですが、そのデザインにも意味があるんだ、と驚きました。ピタゴラスイッチではこの柵以外にも、「意味があってこうなっています」という物をいくつか紹介していたので、「もしかしたら他にも意味があってそうなっている物があるのでは?」という、私の探求心がくすぐられました。

     そこで、まずはこの小鳥付き車止めの柵について調べてみると、製造会社サンポールのHPにたどり着きました。すると、この小鳥付きの柵には名前があるそうで、その名前がとってもかわいいのです!!その名前とは…気になりますよね!ぜひ調べてみてください!名前だけでなく、「なぜ小鳥にしたのか」という制作者の“こだわり”を知ることができますよ!

    事務局Yより

つれづれだより(1/17更新)

    【「最高の栄養」を補給する、読み聞かせとは】

     最近、赤ちゃんへの読み聞かせにはまっています。どんな絵本を読むと笑ってくれるのか、どんな絵本がおもしろいのか…あれこれ考えながらネットで調べていると、次のような言葉に出合いました。


     あかちゃんが最初に触れる絵本に、何を選ぼうか……。そんなこころおどるご相談をたくさん受けてきました。おすすめしたいのは、大人が声に出して読んだとき、あかちゃんが全身でよろこんでくれる絵本。絵本を読む大人の、やさしい声と笑顔が、あかちゃんには最高の栄養です。

    引用:絵本・木のおもちゃ・オーガニックの通販専門店クレヨンハウス


     「絵本を読む大人の、やさしい声と笑顔が、あかちゃんには最高の栄養」という言葉に、なるほどと思いました。 絵本選びに加えて、読む側の姿勢も赤ちゃんに大きく影響することがわかりました。

     そして、あることに気付きました。

     やさしい声と笑顔が最高の栄養となるのは、小学生や中学生にも同じなのでは?!と。

     子どもたちに読み聞かせをするときは、やさしい声と笑顔を大切にして、最高の栄養を補給できるように工夫したいと思います。

    事務局Hより

つれづれだより(1/7更新)

    【臭いは気から】

     「このごろ口臭を気にする人が多くなっていますが、歯磨きで消せない口臭はない、と思ってください。」

    と、久々に訪れた歯科医師に言われた。

     口臭を訴えて歯医者を訪ねる人が増え始めたのは数年前からで、「口臭治療」のQ&Aをホームページに載せて対応せざるをえなくなったそう。

     「体臭が少ない日本人は匂いに敏感で、清潔なところがあるのですが、臭い、と指摘されると人間性まで否定されたように思って悩むんですね。」


     「臭う」というなら、妊娠中のつわりの時期は、鼻が曲がるほど臭いに敏感になった。とりわけ給食の炊き立てご飯の香りと、社会科見学で訪れた自動車工場の臭いは強烈だった。

     多くの人は無頓着であるが、たまらず逃げ出したくなるほどの臭いは、日常生活のいたる所にあった。神経質な悩みと思う人がいるだろうが、妊婦になって初めて気づくものである。

     「臭い、臭い」と鼻を摘んでいると、主人は自分の口臭も気になると、起床時と就寝時の歯磨きを10分以上かけて念入りに磨く。息を吐きかけても反応しないと、晴れ晴れと納得した顔で仕事へ出掛けていく。


     潔癖なまでの臭いの過敏性が、この頃は子どもにまで及んできて「人からどう思われるのか」という不安の種になっているのではないかと心配になる。友達に言われて、口に手を当てないと話せなくなった女子児童。体育のジョギング中「このへん、臭いなあ。」と誰かが言ったのを自分の口臭と思い込み、頑なにマスクを取ろうとしなくなった男子児童がその例だ。


     先ほどの歯科医師は、こう続けた。

     「子どもに口臭を気にする様子が見えたら、いいかげんにあしらうのでなく、正しい知識を教えてください。それは、取り越し苦労なんです。臭いは誰にもあり、歯磨きで簡単になくせる。」 と。

    事務局Mより

つれづれだより(1/1更新)

    【自分が気づいていない先入観】

     元旦は決まってすることがあります。

     それは、出版社が違う新聞を集めることです。

     今年は、6社(朝日新聞、中日新聞、読売新聞、毎日新聞、日本経済新聞、中部経済新聞)の新聞を集めました。

     その中で目にとまったのは、朝日新聞に記載されていた次の文章です。


     違う価値観だからできることがあるんです。子どもは大人っぽくならなくてもいいし、大人は子どもに目線を合わせなくてもいい。いろんな世代がお互いに意見を言う。


     これは、国際NGOアース・ガーディアンズ代表の川崎レナさん(17才)が「大人に言いたいこと」として述べた言葉の一部です。

     私は、「大人は子どもに目線を合わせなくていい」という言葉にハッとさせられました。

     なぜなら、問題を抱えている子どもを発見したら「まず、子どもを理解することが1番だ」と考えて、その考え方を疑うことなく、子どもの目線に合わせようとしてきたからです。

     川崎さんの言葉を知って初めて、自分の目線に合わせるのではなく、大人の目線で解決方法を考えてほしいと思っている子どももいることに気づいたのです。

     新任の頃、「子どもの目線になって考えることが大切だ」と学びました。その後は、その言葉を疑うことなく過ごしてきました。その結果、「大人は子どもの目線に合わせることがよい。子どもは目線を合わせてほしい」という先入観が私の中で根付いてしまったのです。

     このように偏った先入観が他にもあるのかもしれません。

     これでよい、と思ってきた教育方法を見直す一年にしていきたいと思います。

    事務局Xより

つれづれだより(12/19更新)

    【事務局会議から学ぶ】

     先日、SDK事務局会議を行いました。今回は、来年度のメールマガジン、定例会、HPの提案等がありました。

     特にメールマガジンの話し合いを集中的に行いました。どのような内容にすると、より会員の皆様に学びのあるものを提供できるか、何をどのような月に配信するとよいのかを考えました。

     事務局、準事務局の一人ひとりが意見を出した後、鈴木代表から次のような意見が出されました。


     今年はこれを追究する」という年間テーマが欲しい


     なるほどなと思いました。

     年間を通じたテーマがある方が、テーマに対する考えを深めることができます。

     これは、メールマガジンだけでなく自分が学んでいく上でも同じだと思いました。そこで、私が深めていきたいことを書き出してみました。


    ・道徳の教科書研究 ・教材開発 ・小さな道徳の素材探し ・文章力 ・学級経営

    ・分析力 ・トーク力 ・時間の管理能力 など


     今年も残りあと僅かなので来年の学びの年間テーマを決めて、来年に向けての準備をしたいと思います。

     話し合いを経て、来年度のメールマガジンの方向性が決まりました。どのようなメールマガジンになるのか、会員の皆さん、乞うご期待ください!

    事務局Hより

つれづれだより(11/14更新)

    【30年前の資料から学ぶ】

     先日、大変貴重な資料を手に入れることができました。

     それは・・・

     今から30年前の1992年に発行された「道徳授業改革双書6 続・子どもが本気になる道徳授業10選」(深澤久編著、明治図書)です。

     その中に、「正直ということ」という授業実践が掲載されています。実践者は、当時、宮崎県綾町立綾小学校に勤務されていた、鈴木健二先生です。

     各実践報告の冒頭には、「今までの授業とここがちがう!」という主張が書かれています。30年前の鈴木先生は、どんなことを主張したのでしょうか。


     子どもたちは「正直はいいことだ」と考えています。そこへさらに正直にしなければならないという授業をしても、子どもたちの思考は刺激されません。


     驚きました。鈴木先生は30年前から、子どもの思考を刺激することを念頭に置いて実践されていたのです。

     その授業の効果として、次のことが書かれています。


     この授業をすると、子どもたちは、「正直はいいことだ」と単純に考えていた価値観を揺さぶられます。そして「正直」ということも時と場合によって悪く作用することもあることに気づきます。


     子どもたちがすでに知っていることや教材の理解を問うような発問では、子どもの思考を刺激することはできません。鈴木先生は、子どもたちが「単純に『いいことだ』」と考えている点に着目して、その価値観を揺さぶることで、子どもたちの思考を刺激して、変容を促そうとされています。

     30年前の資料からも鈴木先生の情熱が伝わり、自分もよりよい道徳の授業をめざして、実践を積み重ねていこうという力が湧いてきました。

    事務局Aより

つれづれだより(8/23更新)

    【私の好きな店員さん】

     8月20,21日にSDK全国大会と感性を磨く教師修業セミナーが行われた。

     テーマについての学びはもちろんだが、この2つのセミナーに参加したことで、小さな道徳授業の授業記録(プラン)をたくさん手に入れることができた。

     その中で、Fさんは「マタニティマーク」と「席ゆずりますマーク」を素材に、小さな道徳授業の発表をされた。その発表を聞いて驚いたのは、「妊婦だから席を譲れということ?」「妊婦は電車やバスを利用しなければいいのでは?」という世間の声である。世の中にはそう思う人もいるのか、と思うと同時に、とあるスーパーの店員さん(Aさん)の姿を思い出した。

     ある日、Aさんのいるレジで会計を済ませ、買った物を袋に入れようとした時、Aさんが「重いのでこっちまで運びますね」と声をかけてくれた。その時私は妊娠していて、お腹が大きかったので、その姿を見て気遣ってくれたのだと思い、嬉しくなったことを覚えている。その出来事の前から、Aさんは笑顔と丁寧な対応が素敵だなと印象に残っていたのだが、最近さらに嬉しい出来事があった。それは、Aさんのいるレジで会計を済ませた後、「重いので運びますね」とまた声をかけてくれたことである。

     私はこの時、もう妊婦ではなかった。にも関わらず、前と同じように優しく声をかけてもらったことが、とても嬉しかったのだ。(もしかしたら私のお腹を見て妊婦か?と思ったのかもしれないが…そんなことはないと信じたい)そして私は、「Aさんは妊婦さんにだから優しいのではなく、一人ひとりに優しい対応ができる人なんだ」と感じ、Aさんのことがさらに大好きになった。

     この出来事を“小さな道徳”で子どもたちに伝えることで、Aさんのような優しい人が増え、学級も温かくなるのではないだろうか。そんな実践をできる日が今から楽しみである。

    事務局Yより

つれづれだより(6/12更新)

    【子どもが授業に本気になっている姿とは?】

     先日、第17回「感性を磨く」オンラインセミナーが行われました。

     今回の内容は、『深い学びを促す授業づくりの基礎・基本~教科書を効果的に活用しよう①~』でした。講師はもちろん、鈴木健二先生(SDK代表)です。


     講座の中で、鈴木先生は参加者に、「教科書研究の根底にあるものは?」と問いました。

     それはずばり、


     教科書をどう活用すれば、子どもが本気になるかを追求する


    ことであるといっていました。


     この言葉を聞いて、ふと2つの疑問が浮かびました。


     自分のクラスの子どもたちは、日々の授業に本気になっているのだろうか。

     子どもたちがどんな姿になっていれば、授業に本気になっているといえるのだろうか。


     このとき、これらの質問にはっきりと答えることができず、悔しさがこみ上げてきました。同時に、「このセミナーの中で、一つでも答えをみつけてやる」と熱意も湧いてきました。


     その後の実践発表は、驚きの連続でした。また、思考が止まりませんでした。

     実践発表を聞いていると、授業に本気になっている子どもの姿が浮かんできました。


    ・おもしろいと思える物語文の叙述を必死に探す姿。

    ・自分の考えをもとに、議論を交わす姿。

    ・スモールステップの授業展開による、算数的な考え方を自ら発見する姿。

    ・できたという自信をもとに、次の問題にチャレンジする姿。

     

     このような本気で学ぶ子どもの姿に近づけていくために、今回学んだ「教科書研究の基礎・基本」を繰り返し、さらに子どもが本気になる、教科書活用術を自ら見つけていきたいです。

    事務局Hより

つれづれだより(4/4更新)

    【インスタグラムで感性を磨く】

     「感性を磨く」

     私が大切にしていることです。

     なぜなら、感性が豊かでないと「いいもの」に気付かないからです。


     道徳授業づくりで言う「いいもの」とは・・・


     ①いい素材(子どもの見方、考え方が深まる素材)

     ②素材のいい場面(ねらいに迫る場面)

     ③素材をきっかけに考えることができるいい視点

     ④いい発問(子どもの思考が深まる発問)


    です。

     私が一番気付かない「いいもの」は、③です。

     少しでも気付く力を高めるために、あることをしています。

     それは、インスタグラムを見て、「その画像をきっかけに考えることができる視点」を考えることです。


     たとえば、4月1日にアップされた「泣いてもかまへん!」ポスター。

     このポスターには、次の言葉が添えられています。


     赤ちゃんは、泣くのが当たり前。自分と違う誰かの当たり前を受け止める心をもちたいですね。


     感性が未熟な私には、「あかちゃんの当たり前」から「自分と違う誰かの当たり前」を考えるという視点に気付くことができませんでした。気付けなかったことは残念ですが、自分の「足りなさ」に気付けたことは大きな収穫です。

     

     インスタグラムがアップされるたびに、「今日こそは!」と思って「その画像をきっかけに考えることができる視点」を考えています。いつか、「ビンゴ!」と叫んでみたいです。

    事務局Rより

つれづれだより(3/12更新)

    【SDKメルマガのコンセプト】

     会員の皆様のご支援・ご協力のもと、今年度もメールマガジンを年4回配信することができました。

     来年度も皆様にとって学びのあるメルマガとなるよう、現在アンケートのご協力をお願いしています。

    (下記のリンクを開くと、アンケートとともに、今年度配信したメルマガの表紙と、来年度のメルマガ年間計画を載せています。会員でない方も見ることができますので、ぜひご覧ください!)

     メルマガの表紙と来年度の計画


     アンケートに答えていただいた方から、こんな感想をいただきました。


     原稿・セミナーの感想などの執筆によって、会員を成長させようとしていることが伝わるメルマガだと思います。


     SDKのメルマガは、代表や事務局の提案を読んで学ぶだけのものではありません。会員の皆様と一緒に成長できるよう、原稿の執筆をお願いし、学びを共有できるようにしています。ですので、今年度メルマガを執筆した方からは、このようなご意見もいただいています。

     「毎回学びが多く、刺激を受けています。今の自分がいるのは、確実にSDKのおかげです。自分の学びを停めないように頑張りたいと思えています」「来年度は配信が増えるようですが、アウトプットの場として、会員として少しでも参画できればと思っています。」

     来年度のメルマガは年6回配信と、今よりさらにパワーアップします。また、会員の皆様とともに学び合えるよう、原稿執筆についてのご回答もお願いしています。

     アンケートへのご協力とともに、SDK会員更新手続き、または新規会員登録をお待ちしています!


    事務局Hより

つれづれだより(3/2更新)

    【教科書との出会い】

     「教科書との出会い」で大切なことは?


     第15回感性を磨くセミナーで心に残った鈴木先生の問いかけです。

     私は、新年度のスタートで授業に対する期待感を高めるために、「教科書との出会い」でどのような工夫をすればいいのだろうか、という「手法」に意識が向いていました。

     しかし、この問いかけによって、「教科書との出会い」がなぜ大切なのかという「そもそも論」を忘れていたことに気づかされたのです。

     「“何のために”その工夫をするのか」という目的を意識しなければ、ただの小手先の技術になってしまいます。セミナーに参加することによって、目的の大切さについて改めて考えさせられました。


     さて、鈴木先生が教科書との出会いで大切にしていることは何でしょうか。

     それは、


    つまらないと思われている教科書のイメージを変える


    ということです。

     社会科の教科書の表紙を活用した授業の提案から大きな刺激を受けました。

     どのような提案だったのでしょうか。詳しくは、次回のつれづれだよりで・・・


    事務局Rより

つれづれだより(1/30更新)

    【物事の“二面性”を捉える】

     29日(土)にSDK会員限定の定例会が行われました。定例会に参加すると、

     ①自分が持ってきた授業プランについて、参加者や鈴木先生の講評・代案が聞ける

     ②参加者が持ってきた授業プランが手に入る

    ③参加者の授業プランについて意見を述べる場で、その素材や授業に対して自分がどれだけ深く考え、意見が述べられるか、という“思考の訓練”ができる

    という一石二鳥以上の学びが得られます。昨日の定例会はまさにその良さが感じられた定例会でした。

     私は「10年後になくなるべきブランド」という素材で授業プランを提案しました。自分なりにその 素材やそれに関連する課題について調べた上で授業プランをつくったつもりでしたが、鈴木先生からは、


    リサイクル=良いこと、と捉えてよいのか


    という意見をいただきました

     物事には“二面性”があります。メリットもあれば、デメリットもあります。だからこそ、その素材と 向き合うときには、「自分はどちらの面から物事を見ているのか」を意識しなければなりません。今回の定例会は、“現代的な課題に対する小さな道徳授業”がテーマでしたので、その課題に対して自分自身がどれだけ深く考えられているのかが問われます。その考えの浅さが浮き彫りになる定例会でした。

     授業を考えていると、自分一人の見方にどうしても偏ってしまいます。だからこそ、日頃から「自分は今、どちらの面について考えているのか」「他の捉え方はできないか」と多面的な見方をする癖や、定例会のように、授業や素材に対して多様な意見をいただける場を大切にしていきたいです。


    事務局Yより

つれづれだより(12/30更新)

    【大きな課題の解決方法】

     新聞には、さまざまな職種の広告が記載されています。

     今日、目にとまったのは永守重信氏著「成しとげる力」の紹介文です。

     中でも、下の一文は心に深く残りました。


     『大きな課題も(    )すれば必ずできる』


     空欄には、どのような言葉が入ると思いますか。

     「努力」「毎日」「死ぬ気で」「協力」などの言葉を想像しがちですよね。

     

     ここには『千切りに』という言葉が入ります。

     この一文を読んだとき、とっても嬉しくなりました。

     なんだか無敵になれたような気がしたからです。


     私には大きな目標があります。今までは、その目標を「1つの大きな塊」として捉えていました。しかし、この一文によって「小さな目標が集まってできた塊」と捉えることができたのです。

     「1つの大きな塊」だと思っているときは、自分にできるかな・・・何から手をつけようかな・・・と、不安の中で達成手段がなかなか見つからなかったのに、「小さな目標が集まってできた塊」だと思ったら、達成手段が次から次へと浮かんできたのです。ついには、目標を達成している自分の姿まで想像していました。

     目標を「千切り」にしたことで、自分の中のハードルが下がったのだと思います。

     

     教育現場では、節目において目標や課題をもたせることがあります。

     そのとき、この一文を紹介しようと思います。

     子どもたちにも、自信と希望をもって目標や課題を抱いてほしいからです。


    事務局Rより

つれづれだより(12/19更新)

    【あなたは伝えていますか】

     みなさんは、大切な人やお世話になっている人に自分の気持ちを言葉にして伝えていますか。「毎日のことだから・・・」「家族だから・・・」と、言葉にすることをやめてしまっていませんか。

     11月24日の朝日新聞で以下の投稿を見つけました。


    □88歳の母も認知症です。一昨年の9月、妹から世話を委託されました。(省略)この春、妹の家に帰るまで一緒に暮らしていました。日中、どんなことがあっても、毎晩、床についた母の耳元でささやいた言葉が二つあります。「お母さん、大好き」と「産んでくれてありがとう」。照れくさくて、今まで口にすることがなかった感謝の言葉です。母は、「そんなこと言われたことがない」と言いながら、うれしそうでした。「ありがとう」「私もだよ」と答えてくれる母の表情は穏やかで、以前は「早くお迎えが来てほしい」と言っていたのがうそのようでした。(以下、省略)

    66歳 主婦

     

     この投稿を読んで、気持ちを言葉で伝えることは大切だなと思いました。

     「お母さん、大好き」と「産んでくれてありがとう」という気持ちを言葉にしたことで、88歳の母に「もっと生きていたい」という気持ちが芽生えたからです。

     66歳の主婦が、「行動で感謝の気持ちは伝わるだろう」「家族だから敢えて気持ちは伝えなくていい」と感謝の気持ちを口にしなかったら、「早くお迎えが来てほしい」から変わらなかったと思います。

     

     学級では、人間関係が深まってきたころ、「これくらいなら、友達にやってもらうことが当たり前」「友達だったら、○○してくれる」という「慣れ意識」が出てきます。そんなとき、この投稿を紹介して、感謝の気持ちを言葉で伝えることの大切さに気付かせたいです。 


    事務局Rより

つれづれだより(11/20更新)

    【 「困難に直面したときの粘り強さ」をどう育むか 】

     近所の本屋さんへ立ち寄ったとき、『Newsweek』という雑誌に目がとまりました。

     特集テーマが、「0歳からの教育」だったからです。

     0歳から教育が始まるという意識がなかったので、驚いたのです。

     自分の意識の低さに気づかされた私は、新たな「知見」を得ようと、すぐさま雑誌を手に取りページをめくりました。

     読み進めていくと、とても興味深い記事を発見しました。

     それは、


    「困難に直面したときの粘り強さ」は、どうすれば育むことができるのか


    という記事でした。

     「困難に直面したときの粘り強さ」を育むことは、学級の子どもたちにも大切です。この記事の考え方をぜひ活用したいと思いました。

     記事で紹介されていたのは、


    努力の末に成功した大人の姿を見せる


    ということでした。

     幼児は、周りにいる人を注意深く観察し、その情報を努力の指針にしているので、頑張って成功する人を見たら、一層努力をし、難なく成功した人を見たら努力する価値がないかもしれないと推測するのだそうです。

     つまり、周りにいる大人が努力をする過程とその結果が大きな影響を及ぼすのです。

     学級の子どもたちに、教師としてどんな姿を見せることが「困難に直面したときの粘り強さ」を育むことにつながるのか、自分自身を見つめ直すよい機会となりました。


    事務局Iより

つれづれだより(8/14更新)

    【学びのある夏になるためには】

     今の発展があるのは、人々が知的好奇心からの学習を重ねてきたからだそうです。

     では、どちらの方が学習効果の高い読書と言えるでしょうか。


     A:はじめから終わりまでただ読む

     B:目的をもちながら読む


     読書術は様々ありますが、この場合は、明らかに B と言えます。

     なぜなら、その本から○○について知りたい!学びたい!などの知的好奇心をもって読むからです。これは、読書に限ったことではありません。子どもの学びと真摯に向き合ってきたみなさんには、この大切さがわかるはずです。

     では、どのような姿勢でセミナーに参加すると、より学習効果の高い参加になるのでしょうか。

     私の場合は、まず、どのような話がされるか、テーマから自分なりに予想をします。

     そして、掘り下げて考えていきます。次に、自分のこれまでの実践・経験を振り返り、予想と具体的に結びつけて自問自答します。

     すると、ここが知りたい・学びたいという問い(知的好奇心)がみえてくるので、より深い学びができるというわけです。

     学びのある夏にできるかどうか、その鍵となるのは「知的好奇心」です。



    事務局Iより

つれづれだより(7/31更新)

    【人権意識を高める道徳授業づくり】

     先日、西三河地区人権教育指導者研修会に参加しました。

     講師はもちろん、SDK代表の鈴木健二氏です。

     演題は、「人権意識を高める道徳授業づくり」でした。

     1時間45分の講演でしたが、私はノート8ページ分をあっという間に書き尽くしてしまいました。

     「日本の人権意識はこんなに低いのか!」

     「自分の身近に人権啓発ポスターがあったにもかかわらず、見向きもしていなかった」

     「この教材をつかって子どもたちと人権について考えたい」

    など、思考が止まりませんでした。「あっという間」に感じた研修会の学びを一部紹介します。

     

    「人権意識につながる教科書教材とは?」

    と問われたら、どのような教材を思い浮かべますか?

     私は、女性、子ども、高齢者、障害のある人、外国人などなど様々な問題を含む教材を思い浮かべます。

     しかし、鈴木氏の提案は、全く違っていました。「人権教育の指導・方法等の在り方について[第三次とりまとめ]」から、次の2つの視点を抽出し、その視点を含む教科書教材を提案しました。


      ・自分を大切にする

      ・他人を大切にする


     この2つの視点を聞き、新しい視点だと思いました。

     今後は、この2つの視点を意識して、人権意識につながる授業をしていきたいと思います。



    事務局Hより

つれづれだより(5/31更新)

    【SDKメルマガのアンケート結果】

     先日、SDK会員を対象に、「メルマガ(『侃侃諤諤』)の中で、一番心に残った企画は何か」というアンケートをとりました。


     結果は…

     「新・道徳授業づくりの技法」

    でした。

     この企画は、鈴木代表が毎号、道徳授業づくりの技法をとてもわかりやすく説明してくださっている企画です。



     この企画に、次のようにコメントをした方がいました。


      鈴木代表の道徳授業づくりについての考察は、自分の授業づくりを振り返る際の指針としています。


     驚きました。

     この方は、メルマガを読みながら、自分の授業づくりの視点を振り返っているからです。

     私は、「こんな素材も道徳の素材になるんだ」「この授業プランおもしろい!今度授業でやってみよう」「こんな授業展開の仕方もあるんだ」と新たな発見を楽しんでいるばかりで、自分の授業づくりの視点と比べて振り返ったことがなかったからです。


      みなさんも、メルマガを活用して、自分の授業づくりを振り返ってみませんか?

     メルマガは、SDK会員の特典です。まだ会員でない方は、この機会にぜひ、会員登録をお願いします。


    事務局Hより

つれづれだより(3/6更新)

    【『談論風発』原稿募集から学ぶ】

     SDKでは、年3回『談論風発』を教育出版より発行しています。

     『談論風発』とは、道徳授業づくりの基本的な理論やその理論に基づいた実践例がすぐに役立つ形で掲載されているものです。

     実践例として、「小さな道徳授業」「教科書教材を活用した道徳授業(小学校)」「教科書教材を活用した道徳授業(中学校)」の3つが掲載されています。

     現在は、鈴木健二先生とSDK事務局で原稿を執筆していますが、第5弾の『談論風発』からは、SDK会員の方にも執筆していただくこととし、原稿を募集することにしました。

     私はSDK事務局ですが、今回の募集に応募しました。原稿を書くという作業を通して、自分の書く力を高めたかったからです。

     結果は…落選でした。

     悔しさとともに、ある疑問が湧いてきました。

     「自分の原稿には何が足りなかったのだろうか…。」

     結果を知らせるメールには、審査の視点が6つ記載されていました。

     しかし、6つの視点のどれが足りなかったのかは記載されていませんでした。

     「なぜダメだったところを教えてくれないのだろう…?」と、さらに疑問が沸いてきました。

     「示さないところに、きっと意図があるはず!」

     私は、いろいろと意図を考えました。

     そうしているうちに、なんだか自分が恥ずかしくなりました。

     書く力を高める方法をたやすく手に入れたい…と思った自分がいたことに気づいたからです。

     書く力を高めるには、文章を書くときの大切な考え方を自らの努力で手に入れることだとわかったからです。

     6つの視点の反省レポートを作成し、次のレベルへステップアップできるように、努力を積み重ねたいと思います。


    事務局Hより

つれづれだより(1/17更新)

    【【I中学校の挑戦】の広がり (2)】

     以前、つれづれだよりに書かせていただいた『【I中学校の挑戦】の広がり』の続編です。

     早速、本校でも週に1回、“朝道徳(朝の会で小さな道徳を実施すること)”が始まりました。

     私はその推進部(?)に所属しているので、まずは自分がためてきた素材と展開例を学校全体で共有できるようにしました。すると、3年生の先生方がその中にあった素材を朝道徳に使ってくれました。その素材は、「いい笑いは幸せを呼ぶ 悪い笑いは人を傷つける」と書かれたポスターです。


     1組の先生は、朝道徳を実施した翌日の学級通信に、ポスターの言葉と生徒から出た意見を載せていました。また、2組の先生は「朝道徳でこのポスターについて考えさせて、帰りの会で、朝道徳での学びをもう一度振り返らせてもいいかも」と話していました。朝道徳は始まったばかりですが、2名の先生のように朝の会で終わりにするのではなく、「学級通信で紹介してみよう」「帰りの会も使って考えさせよう」など、小さな道徳の活用場面がどんどん広がっています。その様子がとても嬉しく、素材を提供して良かった!と思うとともに、これからもいろいろな素材を提案していきたい!と思いました。

     これからは〈小さな道徳素材集フォルダ〉を作成し、先生方が見つけた素材も学校全体で共有できるようにしていきます。どんな素材が追加されていくのか、楽しみです。


    事務局Oより

つれづれだより(1/5更新)

     謹んで初春のお慶びを申し上げます。

     本年も変わらぬご愛顧の程、よろしくお願い申し上げます。


    【コロナ後の世の中に求められる人材とは】

     今年は「自宅正月」を満喫しています。

     そのおともは、新聞です。

     お気に入りのソファーに寄りかかり、膝の上に紙面を大きく広げて読むのが私流です。

     紙面をペラペラめくっていると、ある記事に目が止まりました。

     それは、成蹊大学と朝日新聞による大型教育フォーラム「朝日教育会議2020」「アフターコロナ~日本はどう変わるのか~」という記事です。

     教師として、この記事はしっかりと読まなければ、と思いました。

     興味深い内容ばかりでしたが、1番知りたい内容は終盤にありました。

     それは、「コロナ後の世の中を前に進めるには、どんな人材が求められるか」です。

     どのような人材だと思いますか?


     社会の変化を楽しんで、一生学び続けられる能力のある人


     新聞を読み終えると同時に、冬休みあけの授業がパッと頭に浮かびました。

     「どうしたら、変化を楽しめる子どもたちに育てられるだろう」

     「どうしたら、子どもたちに学び続けたいという気持ちをもたせられるだろう」


     あれこれ悩んでいると、「忘れてはいけない大切なこと」に気づきました。

     「自分は、変化を楽しめているだろうか。自分は、学び続けたいと思っているだろうか」

     自分ができないことを子どもたちには教えられません。

     まずは、自分を見つめてみようと思いました。


     目に留まった新聞によって、「正月気分」が「学校気分」に変わりました。

     新学期開始は数日先ですが、子どもたちに授業をしたいという気持ちでいっぱいになりました。


    事務局Aより

つれづれだより(12/16更新)

    【A先生からの学び】

     校内で初任者Aさんの公開授業がありました。

     初任者の授業力向上を目的に、毎年開かれています。

     5教科のいずれかを選んで授業を行う先生が多いのですが、A先生は道徳授業を行いました。

     A先生に道徳を選んだ理由を尋ねると、次のような答えが返ってきました。


     「ぼくが学生のときにうけたような、心に残る道徳の授業ができるようになりたいと思ったからです。」


     「はっ」としました。

     A先生が目指す道徳授業のイメージを意識して実践をしていたからです。理想とする道徳授業のイメージを意識せずに授業をしていた自分に恥ずかしさを感じました。

     A先生は、続けて言いました。


     「今日の子どもの様子では、まだ違うような気がしました。」


     さらに、驚きました。

     A先生は、子どもの様子を振り返り、自分の授業が目指す道徳授業に近づいていたのかを分析していたのです。

     A先生との何気ない会話から、授業づくりに対する自分の姿勢を振り返ることができました。

     今後は、「目指す授業のイメージを意識して授業をすること」、「子どもの様子を振り返って分析すること」を大切にしていきたいと思います。

    事務局Hより

つれづれだより(11/29更新)

    【【I中学校の挑戦】の広がり】

     漫言放語~11月~に書かれていた、I中学校の研究発表会。

     私はこの研究発表会に参加できず、大変悔しい思いをしたのですが、研究発表会に参加したN先生が書かれた学びレポートの中には、こんなことが書かれていました。


     授業自体に特別目新しいものはないように感じました。しかし、「発問」「教師の出」「教材の提示」など、“誰もができる”が、授業の根幹に関わることを全校で取り組むという感じで、研究そのものに好感がもてました。


     まさしく、代表が漫言放語で述べていた「道徳教育を研究している学校だからできる道徳授業ではなく、誰もが取り組むことのできる実践を提案したい」というI中学校の思いと重なりました。

     この学びレポートを書かれたN先生は、研究発表会の中でも代表が関わっていた【教科書教材部会】に参加していました。研究発表だからと言って何か特別なことに取り組むのではなく、授業で大切な〈生徒の関心を高める教材提示の仕方〉や〈生徒の思考を促す教師の発問・切り返し〉に着目した協議会や指導助言に、大変好感をもったようでした。そしてN先生は

    「教師がどれだけその教材と向き合っているか、その重要性に気づかされたよ」

    としきりに言っていました。教材研究の重要性に改めて気づかされたようです。

     この学びレポートは職員会の時に紹介されました。同じく研究発表会に参加されていた教頭先生は、『朝道徳実践集』の良さについて語り、この実践集を職員全員に回覧するとともに、「これは本校でも実践できる!実践してみませんか?」と呼びかけていました。

     I中学校の研究発表会を機に、小さな道徳授業(朝道徳)やSDKで大切にしている授業づくりの基本が、本校にも広がっていきそうです。

    事務局Oより

つれづれだより(11/18更新)

    【SDKメルマガ【期間限定特集】始めました!】

     先日、SDKメールマガジン「侃侃諤諤」No.7が配信されました。

     配信内容は以下の通りです。


    《 目次 》

    1.新・道徳授業づくり10の技法~「素材のよさ」を生かす~(代表:鈴木健二)

    2.小さな道徳授業の開発

    3.教科書教材を生かす道徳授業

    4.開発教材を活用した道徳授業

    5.【期間限定特集】コロナ禍をテーマにした道徳授業の提案

    6.第3回誌上全国大会(2020.8.8)報告

    7.第3回誌上全国大会(2020.8.8)感想

    8.小さな道徳授業ゼミ(2020.4~)


     1~4は、毎号おなじみの資料です。事務局や各地でご活躍されているSDK会員の方の実践提案を配信し、SDKで大切にしている3つの視点について具体的な実践を基に学ぶことができるような資料となっています。また、6以降はSDKでの活動報告を中心に配信し、活動で得た学びを会員の皆さんと共有できるようにしています。

     No.7からは新たに【期間限定特集:コロナ禍をテーマにした道徳授業の提案】の配信を始めました。

     コロナ禍の今だからこそ見つけた素材や新たに学べた視点を、道徳授業を通して子どもたちと共有することが、子どもたちのこれからの人生をよりよいものにしていきます。そんな道徳授業の提案を会員の皆さんにお届けしたいと思い、新たに追加しました。

     No.7では「会う、贅沢」(西武百貨店/岩崎俊一)という素材を使った小さな道徳授業の提案が掲載されています。文字だけのシンプルな素材ですが、ポスターにある言葉から、「人に会う」ことについて深く考えさせられる道徳授業となっています。

     今後も【期間限定特集】は続けていきます。メルマガの更新を楽しみに!

    事務局Kより

つれづれだより(10/31更新)

    【こういう状況だからこそ】

     「本当はぼく、今年の運動会、あまり楽しみじゃないんだ」

     運動会のめあてを書いていたA君が、こっそりと打ち明けてくれました。

     運動会が楽しみじゃないなんて、驚いた私は、その理由を聞いてみました。

     すると、

     「去年と違って、応援合戦がなくなったんだもん。僕が一番楽しみにしていたものが。」

    と、少しうつむきながら答えてくれました。


     この言葉を聞いて、はっとしました。

     自分が子どもの気持ちに寄り添えていなかったことに気づいたからです。

     子どもたちが安全に運動会を行えるようにするために本校では競技の縮小をしましたが、それが楽しみを奪うことになってしまっていたのです。

     「こういう状況だから、仕方がない…」

     そう自分に言い聞かせることしかできず、A君には何も言えませんでした。


     その日の夜、A君にいわれた言葉について考えました。

     あれやこれやと考えているうちに、鈴木代表がおっしゃっていた言葉をふっと思い出しました。


     こういう状況だからこそ、育つものがある。

     こういう状況でこれがないから育たないじゃなくて、こういう状況だったら何が仕掛けられるか。


     子どもにとって楽しみな競技を取り入れることができなくても、子どもたちに充実感をもたせられるような仕掛けがあるのではないかと思いました。

     運動会までまだ時間があります。

     子どもたちの思いを受け止めながら、子どもがやる気になり、充実感を味わうような仕掛けを行っていこうと思います。

    事務局Hより

つれづれだより(10/11更新)

    【家族とは、家族全員で育てるものである】

     最近は外出する機会が減ってしまったので、ネットで素材探しをしています。

     夢中で素材を探していると、大塚製薬の広告に目が止まりました。

     それは、広告のある言葉に驚いたからです。


    『家族とは、家族全員で育てるものである。』


     私にとって、家族を育てるというのは「父や母が子どもを育てる」というイメージしかなかったので、「子どもも家族を育てるものだ」という捉え方に驚いたのです。


     驚いたと同時に、あることを考えました。

     家族をクラスに置き換えたら、『クラスとは、クラス全員で育てるものである。』と考えられるのではないか。


     「クラスは、先生が育てるもの」と考えているだろう子どもたちに、「生徒もクラスを育てる」ということに気付かせる道徳授業をしてみたくなりました。

     10月はちょうど折り返し地点です。

     大塚製薬の広告のような「クラスのあり方に気付かせる素材」を活用して、子ども達と前期の振り返りをしてみてはいかがでしょうか。

    事務局Sより

つれづれだより(9/22更新)

    [つれづれだより★1周年記念]

     SDK事務局が発行している「つれづれだより」は、明日で一周年記念を迎えます。

     1年分のつれづれだよりを読み返してみると、書き手それぞれの思いが伝わってきます。

     特に印象に残っているのは、Rさんが書いた『初〇〇』という記事です。

     お正月に、SDK会員らしく「初道徳の素材探し」をされていたことに衝撃を受けました。

     さらに、素材探しのために、4社もの新聞をかき集め、それぞれの記事を比べながら読むという、貪欲さにも驚きました。

     今年の冬は、Rさんのように、「初〇〇」を楽しみながら、素材探しも楽しもうと心に決めています。

     みなさんは、どの内容が印象に残りましたか?

     これからも、みなさんに楽しんでいただけるよう、つれづれだよりを更新してまいります。つれづれだよりを読んで学んだこと、考えたこと、感想等を、事務局(sdk.aichi.since2019@gmail.com)まで送っていただけると幸いです。

     これからも、どうぞよろしくお願いいたします。


    事務局Hより

つれづれだより(9/13更新)

    [当たり前のつながり]

    事務局だより⑪

     「フコク生命」という保険会社の広告に、こんな言葉が書かれていました。


     最近メールで会話を済ますことが多い。

     まぁ便利だけど…

     感情はどこにいくのだろう?


     いっしょに笑い、

     いっしょに泣く。


     そんな当たり前のつながりが

     大切なことかもしれない。


     普段ならさらっと見逃してしまいそうな広告なのに、目に留まりました。この広告の言葉が先日あった出来事と重なったからです。その出来事とは、生徒同士のメッセージアプリに関するトラブルです。「最近メールで会話を済ますことが多い」とあるように、その女の子たちもメッセージアプリだけで相談事を済ませようとしたことがトラブルの原因になってしまったのです。メッセージアプリを使わず、顔を合わせて会話をしていれば、こんなトラブルにはならなかったのかな…と思っていたときに、この広告に出合いました。便利になった今だからこそ、コロナ禍で直接会う機会が減っている今だからこそ、直接会って話すという「そんな当たり前のつながりが大切なことかもしれない」という言葉が心に響きました。

     この広告の言葉を使って、今まで当たり前に感じていた“つながり”の大切さを、改めて考えさせたいです。

     

    事務局Kより

つれづれだより(9/10更新)

    [学ぶこと]


     “一緒に見ている大人が飽きてしまうほど、同じ本を何度も読んでいる”

     

     子育てあるあるです。

     幼い子と過ごしていると、よく遭遇します。

     この行動は、よく見ると、実は少しずつ読み方が変化しています。


     図鑑を例にすると…

     はじめは、ぱらぱらとめくっている。

     次第に、気になった絵(写真)を注視するようになる。

     気になった絵(写真)を指差しして、名前をきくようになる。

     指差しして名前を聞いた後、復唱するようになる。

     指差しして、自分で呼名するようになる。

     ※呼名できるものが増えるにつれ、名前をきく・復唱する行動がなくなっていきます。

     他のおもちゃなど、同種類の物を関連付けるようになります。


     この一連の行動には、ある『学びのプロセス』があります。

     気がつきましたか。

     「これはなんだろう?」「なんて言うのかな?(名前)」という疑問からはじまり「もっと知りたい」「もっと言ってみたい、」という欲求へと変わり、さらには、「“同じ”ものは他にあるかな」と考えを広げて探究するというプロセスです。

     このプロセスから、学びというのは本来自分の想いが先行して成立するのではないかと思いました。

     そこで大切になるのが、学びたいというスイッチをいかに入れるかです。

     例えば、教材の提示を工夫して「こうなりたい」「もっと知りたい」「どうなるのかな」などといった子どもたちの興味関心を掻き立て、学びに対する動機付けをします。

     そうした学びのスタートを創ることで、今までより少し自発的な学びのある時間になるのではないでしょうか。

    事務局Mより

つれづれだより(8/16更新)

    [いわれのない差別]

     昨日で75回目の終戦の日を迎えました。

     ここ数日は、新聞やテレビで戦争の悲惨さを訴える放送がされています。

     綾瀬はるかさんがパーソナリティを務める「戦争を聞く」が今年もテレビ放送されました。

     その中で、被爆者である、神戸美和子さんの話に衝撃をうけました。

     

    「あんた被爆したんじゃろう。

     体から放射能が出てみんなにうつるけえ、みんなあんたに近寄らんのんよ。」


     被爆後、転校した先で親しくしていた友人にいわれた言葉だそうです。

     美和子さんは、この前日、被爆の経験についてクラスで話をしました。話した直後、クラスの友達は被爆した美和子さんを受け止めたようでした。しかし、次の日から美和子さんを遠ざけるようになり、ついに親しくしていた友人も差別をし始めたそうです。

     

     美和子さんは、次のことを語っていました。


    「原爆がうつる

     コロナがうつる

     病気になった人が差別をうける

     かかった人が差別をうけることは心外だと思う」

     

     美和子さんの話から、差別について気が付いたことがあります。

     それは、原爆やコロナのような“よくわからないもの“への過剰な不安から差別が生まれてしまうということです。

     自分が、差別や偏見を生み出す人にならないように、”よくわからないもの“との向き合い方をもう一度じっくりと考えていきたいと心から思います。

    事務局Bより

つれづれだより(8/10更新)

    [ありがとうのおくりもの]

     以前紹介した、宮野聡子さんの続刊が販売されました。

     『きみに ありがとうの おくりもの』というタイトルです。

     「どんな“ありがとうのおくりもの”が描かれているんだろう?」とわくわくしながら、絵本を読みました。

     こりすは、次のような“くまくんのおかげ”に気付いています。

     『にわに さいた きれいな はなや、おいしい やさいは、みんな、くまくんが 

     たいせつに そだててくれた おかげ。』


     また、くまくんもこのような“こりすのおかげ”に気付いています。

     『おひさまの においのする シーツや、ふんわり やわらかい タオルは、みんな、

     こりすが きれいに あらってくれた おかげ。』


     この絵本を読みながら、ふと気が付いたことがあります。

    「私は、そばにいる人の “おかげ”に気が付いているのだろうか」

     こりすやくまくんのように、たくさんの“おかげ”に感謝をして、ありがとうのおくりものをしていきたいなと思いました。

                                

    事務局Hより

つれづれだより(7/24更新)

    [SDK誌上全国大会]

     8月8日に開催を予定していた第3回「SDK全国大会」は、会場である愛知教育大学の使用ができないことや現段階での状況を踏まえ、開催が難しいと判断し、全国大会を中止とさせていただきました。

     そこで、〈講座型〉全国大会を〈誌上型〉全国大会に変更し、当初予定していた講座内容について事務局やSDK会員がレポートを作成し、SDK会員限定で配信します。

     今回の〈誌上型〉全国大会のうりは、教科書教材を使用した道徳授業20本以上、小さな道徳授業10本、代表の提案という盛りだくさんの内容を1つの冊子になるようデータで配信することです。

     申し込みの期日は過ぎておりますが、新規でSDK会員になっていただける方、会員の継続をされる方は、8月2日(日)まで申し込みが可能です。

     興味がある方はSDK事務局(sdk.aichi.since2019@gmail.com)までお問い合わせください。

                                

    事務局Hより

つれづれだより(7/5更新)

    [初めての道徳推進教師の仕事]

     本年度から道徳教育推進教師を任されました。「何をすればいいのか」と困っていたときに、SDK通信(期間限定でSDK会員のみに配信中)に、道徳教育推進教師としての心得や取り組みの例が掲載されていたことを思い出しました。

     早速、道徳推進教師としての仕事に取り組んでみました。


     「D先生が紹介してくださった授業の動画、子ども達は授業後も何度も何度も見ていましたよ!」

     「子どもたちがソーシャルディスタンスを意識して、クラスで声掛けをするようになりました!」

      同僚からこのような声を聞くことができ、勇気をもって教材を紹介してよかったなと感じました。


     今回紹介したのは、日本赤十字社が作成した『ウイルスの次にくるもの』という動画です。

     校内に紹介をするときには、次の3点を伝えました。

    ・その教材がなぜ面白いと思ったのか、という教材の魅力

    ・自分の考えた授業プラン(ワークシート・掲示物も添えて)

    ・「子どもの実態に合わせて、授業プラン、ワークシート、掲示物を加工修正してもよい」という、ワンポイントアドバイス


     紹介してまもなく、何人かの先生が、この教材を使って道徳の授業をしていました。私は、少しでも力量を高めるために実際に授業を見に行かせていただきました。

     最後に、「面白い教材があったら、また教えてね」と温かい声掛けをいただき、さらにうれしくなりました。これからも道徳推進教師として、自分が面白いと思う道徳の教材を校内に積極的に紹介していこうと思います。

                                

    事務局Dより

つれづれだより(6/19更新)

    [嬉しかった出来事 ~I先生の相談(2)~]

     「Y先生が紹介してくれた本、買いました!」とI先生が私に話してくれました。

     その本とは、つれづれだよりでもおなじみ、代表の最新刊『ワンランク上の教科書活用術 道徳授業づくり4つのステップ』です。本を片手に道徳の授業を考えているI先生の姿を見て、「紹介して良かったなぁ」と思っていたら、さらに嬉しい出来事がありました。

     「Y先生、今度の授業でこの素材を使おうと思うんですけど…」とI先生が相談に来てくれたのです。

     本校では、生徒たちの不安を少しでも取り除くために、とある新聞記事を使って道徳の授業を行おう、という動きがありました。その記事とは、新型コロナによる“差別の拡大”を取り上げた記事です。

     I先生はテーマについて深く掘り下げるために、いろいろと調べていたのでしょう。その時に見つけた素材を、どのように活用したらいいのか私に相談してくれたのです。


    事務局だより⑩

     I先生は〈道徳授業づくり 4つのステップ〉の中でもステップ2の「教材に興味をもたせる(問題意識を高める)」ために、この素材を使おうとしていました。

     私もその場で思いつく提示方法や発問を絞り出しました。どんな授業にしようかI先生と一緒に考える時間はとても楽しく、SDK定例会のように“自分自身を鍛えることができる”時間でもあるので、とても有難いひと時でした。

     しかし、嬉しかったと同時に、すぐに代案が出せない自分の無力さも実感しました。

    「これからも“感性を磨く修行”を続けなければ…!」と、私を奮い立たせてくれたI先生の相談でした。

     みなさんだったら、この素材を使ってどんな授業を考えますか?そして、I先生にどんなアドバイスを送りますか?


                                

    事務局Yより

つれづれだより(6/13更新)

    [もっと人をホメろ!]

     志村けんさんの言葉に、大きな衝撃を受けました。

     それは、次の言葉です。

    ■ ある時、こんなことがあった。収録後の反省会を兼ねた「どうもお疲れさん」の飲み会で、「今日のコント、ほんと大笑いしたな」って、だれもオレに言ってくれない。しょうがないから、どうして何も言ってくれないんだと聞くと、「だって志村さんなら、そのくらい当たり前だから」って答えが返ってきた。

      正直言って、「いくらオレだって、いつもいつも、あのレベルのコント要求されたらつらいんだぜ」って、カチンときた。だから、ディレクターに「もっとオレをホメろ」って言ったんだ。偉そうなつもりじゃないよ、これは。

    (「志村流」志村けん マガジンハウス)


     お笑いの大御所である志村けんさんなら、いつでも面白いコントを考えることができるから、ホメられ慣れているだろうと思っていました。

     だから、「いつもいつも、あのレベルのコント要求されたらつらいんだぜ」と嘆いていたこと、「もっと、オレをホメろ」と思っていたことを知って驚きました。驚いたと同時に、あることに気づいて、ハッとしました。


    『志村けんさんと同じ気持ちを学級の子どもたちに味わわせてしまっている・・・』


     志村けんさんのディレクターのように、学級のよくできる子に対して、できることが当たり前と期待し、あまり褒めていないことに気づいたのです。


     『ホメ言葉には、人の潜在的なパワーを引き出す力があるものだ』

    と志村けんさんは言っています。全ての子の潜在的なパワーを引き出すために、“どの子へもホメる”“もっとホメる”を大切にしていきます。


                                

    事務局Uより

つれづれだより(6/5更新)

    [ホッとする距離]

     日課である散歩をしていたところ、近所のコンビニに貼られたポスターが目に留まりました。

    事務局だより⑩

     新型コロナウィルス感染拡大防止に努めるために作製された、Social distancingを促すポスターです。

     全国の緊急事態宣言が解除され学校再開となりましたが、現状は新しい生活様式を踏まえての再開です。そうした中、“人との距離”について考えさせられました。


    「 すこし離れるって、ホッとする。 」

     ポスターの中で一番気になった一文です。


     このコピーは、感染対策を目的として書かれています。

     しかし、これを学校に置き換えて考えた時、子どもたちが友人との距離をとることでホッとするでしょうか。私はしないと思います。

     それは、子どもたちが距離をとることの必要性を理解できても、友人を身近に感じることができず安心感を得られないと考えたからです。

     物理的な距離に大なり小なり制限がかかる今、学級が子どもたちにとってホッとできる場になるためには“心の距離”がより大切になってくるのではないでしょうか。


     こんな今だからこそ、離れていても心地よいつながりを感じられるような、そんな“ほっ”とステーション(学級)を築いていきたいと思います。




    (※全国のLAWSON店舗にて4/28~順次掲出されているポスター。TVCMでも放送されているようで、短い動画もweb上で確認可能。)


                                

    事務局Iより

つれづれだより(5/25更新)

    [会員限定!第1回「小さな道徳授業」ゼミ!]

     SDKでは、代表鈴木健二氏の発案で第1回「小さな道徳授業」ゼミを開催しました。

     突然の呼びかけにもかかわらず、24名の方に参加をしていただけました。

     今回のゼミは、ネット環境を活用して以下の流れで進めました。


    ① ゼミの参加者は「小さな道徳授業」プランを事務局に送付する

    ② 事務局から参加者全員分の「小さな道徳授業」プランが配信される

    ③ 参加者は事務局から配信された「小さな道徳授業」プランに対して、2位までの順位をつけ、コメントを書き事務局に

     送付する

    ④ 事務局の集計で1位の授業プランが決まり、事務局から参加者のコメントがまとめられたレポートが配信される

    ⑤ SDK代表鈴木健二氏が1位の授業プランに評価とコメントを行い、事務局から鈴木氏のレポートが配信される


     このような取り組みは初めてでしたが、参加者から以下のような感想をいただくことができました。



     何よりもありがたいのは、プランに対するコメントが「紙面で」「データで」いただけたことです。これまで、数回のセミナーに参加させていただいて、皆さんの小さな道徳授業プランや、〇〇の恥ずかしい模擬授業に対するコメントも、どれも音声であったので、聞き漏らさないように、書き留めることに必死でした。今回、各グループの一位に対するコメントを何度も読み返せること。そして、その先生方のプランをもう一度見ながらコメントを読むこともでき、再度学ぶことができます。この感覚、一冊の新書を手にしたような感じと言えば伝わるでしょうか。



     今回のゼミは、参加者が“一冊の新書を手にしたような感じ”と表現するほど、価値ある学びの場になったようです。

     今後も、このような企画を計画していきますので、その際は、ぜひご参加をよろしくお願いいたします!!!!

                                

    事務局Bより

つれづれだより(5/10更新)

    [ワンランク上の“読書術”]

     前回のつれづれだよりで紹介された『ワンランク上の教科書活用術 道徳授業づくり4つのステップ』 もう読破されている方もいるかもしれませんが、「まだこれから!」という方!必見です。

     ワンランク上の“読書術”で、この本を読まれてはいかがでしょうか。

     その読書術とは、鈴木氏の著書『新しい道徳授業の基礎・基本 必ず成功するQ&A47』のまえがきで紹介されている読み方です。まえがきには、次のように書かれています。

      

     道徳授業の力量を高めたいという教師には、次のような読み方をお勧めします。


     ステップ1 Qだけ読んで、自分なりの解答を考える。

     ステップ2 Aを読んで、自分の解答と比較する。

     ステップ3 共通点と相違点をもとに自分の新たな解答を考える 。


     このようなステップを積み重ねていけば、本書に取り上げていない新たな課題が出たときにも、自分なりの解答を見つけ出す力量が身についているはずです。



     このワンランク上の“読書術”を、新刊にも活用することができます。そのステップとは…


     ステップ1 本に登場する教科書教材を読んで、自分なりの授業プランを考える。

     ステップ2 鈴木氏の提案する授業プランを読んで、自分の解答と比較する。

     ステップ3 共通点と相違点をもとに自分の新たな授業プランを考える。


                      

     これはあくまでも私が提案するステップですが、実際に自分で授業プランを創ってから鈴木氏の授業プランを読むと、共通点や相違点をもとに新たな学びが得られること間違いなしです。

     ぜひお試しください!もう読んでしまった人も、再読する時にぜひお試しください!

                                

    事務局Cより

つれづれだより(5/6更新)

    [ワンランク上の教科書活用術]

    事務局だより⑨

     今年4月、『ワンランク上の教科書活用術 道徳授業づくり4つのステップ』が発売されましたが、皆さんはもう手に入れられましたでしょうか?

     SDK代表鈴木健二氏の新刊です。

     第4章では次の内容を学ぶことができます。


     心を育てる評価とは


     私は「評価」というと、通知表に所見を書くことを思い浮かべます。

     皆さんは、何を思い浮かべますか?

     鈴木氏は、“評価の基本的な考え方”について、著書の中で次のように述べています。


     評価によって、児童生徒が「自らの成長を実感し、意欲の向上につなげていく」ことができなければ、何の意味もありません。

                       

    (前掲書48、49ページ)

     私は鈴木氏の言葉を読んでとても驚きました。評価に対する捉え方が大きく違っていたからです。

     私は「所見を書く評価」、鈴木氏は「心を育てる評価」と捉えていたのです。

     第4章を読むことで、評価とは所見を書くためにするのではなく、子どもの心を育てるためにするということに気づくことができました。

     では、子どもの心を育てる評価にするためには、どうしたらよいのでしょうか…

     気になった方は、ぜひ著書を読んでみてくださいね。

     「心を育てる評価」以外にも、「わかりやすい教材分析の仕方」「思考を刺激する板書やノートの使い方」「12本の中学校教科書の授業プラン」など、盛りだくさんの内容となっています。

     “Stay home”のお供に、ぜひいかがでしょうか?

    事務局Dより

つれづれだより(4/21更新)

    【本棚を眺めてみると… 】

     この1、2カ月はで外出する機会が、めっきり減ってしまいました。

     そこで私は、”家の中で素材探し”をしています。

     まずは、自分の本棚を見渡しました。

     家の本棚には、まだ読んでいない本が眠っています。

     本棚を眺めていると、ある絵本のタイトルが目につきました。

     『いちばん しあわせな おくりもの』

     「どんなおくりものなんだろう?」と疑問に思いながら、手に取って絵本を読みました。


     「きみと ここに いるだけで、

     ぼくは とても しあわせなんだ。


     かぜの おとを きいたり、

     いいかおりの はなを みつけたり、

     ゆうひを ながめたりする。

     そのとき、きみが そばに いてくれたら、

     それが いちばん しあわせな おくりものだよ」


                 宮野 聡子『いちばん しあわせな おくりもの』


     なんだか心温まる言葉で、誰かに言ってもらえると嬉しいですね。この素材を使って子どもたちに小さな道徳授業を行いたいと思いました。

     一度読んだときには気付かなくても、しばらく経つと素材の面白さに気付くことがあります。

     みなさんも、家の本棚を眺めてみてはいかがでしょうか。

    事務局Hより

つれづれだより(4/12更新)

    【会員限定!期間限定!SDK通信 】

    事務局だより⑧

     会員限定の“SDK通信”が発行されました。

     大阪・福岡支部大会や1周年記念拡大定例会が延期となっている中、「SDK会員に少しでも元気を出してもらえるように」と代表が考え、書いてくださった通信です。

     先行きが見えなくて不安なのは、私たち教員だけでなく、子どもたちも同じです。だからこそ、学校が再開されたとき、「やっぱり学校って楽しい」「みんなと一緒に学ぶのが楽しい」「気持ちを切り替えて頑張ろう」と子どもたちに思ってもらえるような道徳の授業を行いたいです。

     今はそのための準備期間。私たち事務局一同も、皆様にとって、そして子どもたちにとって“意味のある”“面白い”道徳授業づくりのお手伝いができるようなSDK通信を発行していきます。

     まだ会員でない方はこの機会にぜひご入会いただき、感想・ご意見等を事務局までいただけると嬉しいです。よろしくお願いします!

    事務局Kより

つれづれだより(4/3更新)

    【休校期間を活用して】

     みなさんの学校では、休校期間をいかに活用していらっしゃるでしょうか。

     私の勤務する学校では、環境整備や書類整理に加え、自主的な研修会を行っています。

     自主的な研修会の内、1回は道徳の模擬授業を行いました。もともと3月に子どもたちにやる予定だった授業です。

     授業は昨年まで海外にいた先生の繋がりを生かして構想しました。グアテマラとテレビ電話をつなぎ、授業時間に海外の子どもや先生と話をするという内容です。

     日本は11時ごろ、グアテマラは21時ごろでした。テレビ電話が繋がると、用意した電子黒板に相手の姿が映りました。その瞬間、子ども役の先生たちから「おぉ」という大きな歓声が上がりました。

     グアテマラの子どもたちに質問をしたり、グアテマラの先生から日本の教育について質問を受けたり、充実した40分となりました。

     質問を通して相手の国の知らないことを知ったり、日本のことを伝えることを通して、日本の良さを改めて認識したりすることができました。

     新学習指導要領の特別な教科道徳には、視点Cに「国際理解・国際親善」があります。今回の研修を通して、まず教師自身が日本を含めた世界のさまざまな国の事情を理解しなければならないと強く感じました。

    事務局Fより

つれづれだより(3/25更新)

    【100日後に死ぬワニ】

     最近SNSで話題となっている、漫画家のきくちゆうきさんが描いた漫画「100日後に死ぬワニ」を知っていますか?

     この漫画には、ワニの何気ない日常が、100日分、4コマで描かれています。

     私が好きなのは、33日目の漫画です。

     電車に乗ったワニは、扉が閉じたときに何かに気づきます。

     その後、少し悩みます。さらに、う~んと悩みます。ついに、勇気をもって「どうぞ」と席を譲ります。

     譲ってもらった方もワニも嬉しそうです。

     漫画の下に「死まであと67日」と表記されていますが、このとき、ワニはあと67日で自分が死んでしまうことを知りません。

     私たちの命も明日どうなるのか、漫画のようにわかりません。

     どんな明日になっても後悔しないように、悩んだらワニのように勇気をもって行動に移したいと思います。

    事務局Dより

つれづれだより(3/12更新)

    【いつでも どこでも 素材探し】

     冷蔵庫の中が空っぽになったので、近所のスーパーへ出かけました。

     スーパーには新鮮な食材が並んでいますが、道徳授業で使える新鮮な素材もよく転がっています。ですから、食材売り場までの道中も、つい、キョロキョロしてしまいます。

     もうそろそろ食材売り場に着くというとき、カーブスという健康体操をするお店の壁面に、「え?本当?」と驚いてしまう張り紙を見つけました。

     その張り紙には、


    当店では11歳から95歳の方が筋トレをされています!!!


    と書かれていたのです。

     私は、95歳という数字に驚きました。「95歳の人が本当に筋トレをしているのかな?」「95歳になっても体を鍛えようと思うところが素晴らしいなあ」といろいろ考えました。

    事務局だより⑦

     子どもたちに「もう95歳なんだから、筋トレなんてしなくていいんじゃないの?」と尋ねてみたいなあと思いながら写真を撮っていると、もう一つ、気になる張り紙を見つけました。(右の写真)

     気になった理由は、「こんなときだからこそ」という言葉に惹かれたからです。この言葉を知っていると、落ち込んでしまうようなことがあったとき、「前向きに頑張れそうだな」と思いました。

     カメラをポッケにしまうとき、ふと腕時計を見ると、スーパーへ到着してから30分が過ぎていました。今日も素材さがしについ夢中になってしまいました。

    事務局Xより

つれづれだより(3/3更新)

    【学級みんなの前で読む、最後の学級通信】

     政府から「3月2日(月)から24日(火)までの期間を小中学校と高校、特別支援学校は臨時休校してほしい」という要請がありました。私がその要請を知ったのはテレビニュースで、教育委員会から正式に発表されたものではありませんでした。

     「もしかしたら、2月28日(金)が学級全員で集まる最後の日となるかもしれない。もしそうなったときには、子どもたちと心に残るお別れがしたい。」と思い、計画を立て始めました。

     お別れのメッセージはどうしようか・・・悩んでいたときに、サッポロビールの箱根駅伝応援ポスターを使った小さな道徳授業を思い出しました。それは、サッポロビールの箱根駅伝応援ポスターで、「走れなかった4年生」について考えた授業です。

    事務局だより⑦

     私は、教材の登場人物と教師や友達と一緒に過ごせなくなることに寂しさを感じている子どもたちの姿が重なって見えたので、「みんなのこれからを応援しています」というメッセージを届けたいと思いました。

     ②の写真は、臨時休校が決定したことを受けて子どもたちに配付した学級通信です。

     子どもたちに「みんなの前で読む、最後の学級通信を配ります。」と伝えると、「最後なんでやだ」という子やしょんぼりしている子がいました。「決まったことはしょうがないよね」と子どもをなぐさめ、通信を配りました。

     配付した学級通信が、以前授業で使用したポスターと似ていることに気づいた子がいたので、「みんなに向けて、4年4組バージョンで先生が書きました」とだけ伝えて学級通信を音読しました。

     中盤で、「“きょうも楽しい”って小さな道徳でやったね」「“幸せが案外近くにあるかも“もやったね」と、この1年間に取り組んだ小さな道徳授業を振り返るつぶやきが聞こえてきました。

     そして、後半に差し掛かかったとき、つぶやきがすすり泣く声に変わりました。

     読み終わって顔をあげると、いつも元気のよい男の子が目を真っ赤にしていたり、「学級が終わりたくない」と女の子がうつむいて泣いていたりしました。子どもたちが私からの応援メッセージを受け止め、学級の別れを実感したからだと思いました。

     4年4組最後の日に、”みんなのこれからを応援しています”と子どもたちに直接伝えることができてよかったです。

    事務局Hより

つれづれだより(2/24更新)

    【役に立たないことが大事】

    「役に立たないって事が大事なんです。今、役に立たないっていう事は、でも新しいことが分かれば将来役に立つわけです。そういう理屈もあります。」

     先日、筑波大学の京藤敏達教授がテレビでそう話していました。

     その番組では、水滴が水に落ちたときに、なぜ「ぽちゃん」と音が出るのか、を検証していました。たしかに、「一体何の役に立つのか」と思ってしまいそうな実験です。

     京藤教授の言葉を聞いて、役に立つ、立たないということを忘れて、純粋に「なぜ」と思ったことの追究をもっと楽しみたいなと感じました。

     道徳授業の研究でも、「なぜ」と思うことはたくさんあります。なぜこのような教材なのか、なぜ子どもはあのような反応をしたのか...

     一見見過ごしてしまいそうな「なぜ」に未来の研究を押し進めるヒントが隠されていると思うと、授業研究も一層楽しくなりますね。

    事務局Fより

つれづれだより(2/22更新)

    【小さな道徳授業の可能性 ~その後の指導に生かす~】

     2月15日(土)に第4回SDK定例会が行われました。今回のテーマは「小さな道徳授業の活用の

    可能性を探る~新年度のスタートに活用できる小さな道徳授業~」です。

     授業プラン検討会では、ポスター、様々な教科の教科書、カレンダーの言葉、漫画、本の表紙、話題

    となったニュース記事、童話、プロテインの缶(?!)といったものを素材にした様々な小さな道徳授業が

    提案されました。会員の方とのレポート検討、そして代表からのレポートに対するご指導から、

    小さな道徳授業はあくまできっかけの1つ。その素材・授業を、その後の学校生活での指導や振り返

    りに活用し、手に入れた認識を継続・深化させていくことが大切だ!

    ということを学びました。


    事務局だより⑦

     左のイラストは、Yさんの授業プランで使われた素材です。

     Yさんの授業プランに対して、代表から

    「可能性を無限大にできる仲間とは、どんな仲間?」

    「こういう言葉が言えるクラスにするためには、どうしたらい

    いんだろう?」という代案が出されました。

     さらに、「この言葉を行事ごとの振り返りでも使える」という

    一言が添えられました。


     年度初めに学級が目指すべき方向性を“小さな道徳授業”で子どもと共有し、その後の行事にも生かし

    ていくと、目指すべき方向性が継続され、より深い考え方へと深化していくことを学びました。

     他にも、“小さな道徳授業”を生かす場面に、「教室掲示」「月末の振り返り」などがあることを学びました。


     小さな道徳授業の検討会をきっかけに「次はこの場面でこの素材を使ってみよう」「意識を継続させ

    るためにはこうしてみよう」「この素材で今度はこんなことを子どもに考えてもらおう」と、やってみた

    いことがたくさん増えていきました。そんな“小さな道徳授業の可能性の広がり”を感じた定例会でした。


     次回の定例会は4月25日(土)。新年度からは、小さな道徳授業に加えて〈教科書教材を活用した授

    業〉についての検討も行い、会員の方の力量を高めていきます。今すぐ、カレンダーや手帳にメモを!

    事務局Eより

つれづれだより(2/3更新)

    【買い物からの帰り道】

     買い物からの帰り道、素敵なことがありました。

     その日はとても疲れていたので、近道を通って帰ることにしました。

     その道は、道幅が狭いので、「前から車が来ませんように」と願いながら運転をしていました。その道がそろそろ終わるという頃、前方から一台の車が走ってくるのが見えました。

     困ったなと思っていると、その車は道幅が少し広くなっているところで止まってくれました。ほっとした私は、すれ違いざまにお礼の気持ちを込めて会釈をしました。

     すると、車に乗っていた女性が微笑みながら丁寧に会釈を返してくれたのです。

     その女性は道を譲った側で、お礼をする必要はありません。

     しかし、私の会釈に対してお礼の気持ちを示してくれたのです。

     想定外の女性の行動に疲れが一気に吹き飛び、和やかな気持ちになりました。

     何かをしてあげたとき、お礼を言われて当たり前という気持ちになり、「ありがとう」への「ありがとう」を忘れてしまうことがあります。

     これからは、相手からの感謝にも感謝できる自分でありたいと思います。

    事務局Xより

つれづれだより(1/27更新)

    【誕生日ケーキが丸いのは】

     先週、学年主任が誕生日だったのでケーキを買ってきてお祝いをしました。

     今年はそれぞれの誕生日に学年の先生たちとお祝いをしています。

     誰かのためにお祝いをしたり、自分のために誰かがお祝いをしてくれたりするというのは、大人になっても楽しくうれしいものですね。

     ところで、誕生日はなぜ祝うのでしょうか。調べてみました。

     誕生日のお祝いの起源は、古代ギリシャまでさかのぼるそうです。古代ギリシャの人々は、月の女神「アルテミウス」の誕生を祝って、丸いハニーケーキをお供えしたのだそうです。誕生日ケーキが丸いのは、「満月」からきているのですね。

     こうしたちょっとした話も、子どもたちとの話のタネになるから面白いですね。

    事務局Kより

つれづれだより(1/19更新)

    【がんばれ、受験生】

     今週土、日曜日は、センター試験が行われています。

     センター試験が近づいてくると、受験を応援しようと日本中で様々な取り組みが行われます。

     受験応援メッセージを書いて渡せるような商品になっていたり、駅の電光掲示板に応援メッセージが表示されたり、空港に合格祈願の特大絵馬が設置されたりと工夫が見られます。

     第2回SDK定例会ではセンター試験に関わる素材が、提示されました。

     それは、2018年1月15日の朝日新聞に掲載された東進ハイスクールの広告「苦しい時はのびるとき」です。

     センター試験が行われた後に発刊された広告なので、東進ハイスクールが試験を終えた受験生に、どのようなことを伝えようとしているのか興味をもちました。

     このポスターには、次の言葉が提示されていました。


     センター試験も終わりました。これから二次試験。

     現役生にとって、人生で初めての体験だけに、

     不安やプレッシャーを感じたり、

     悩んだりする日は、多いでしょう。

     だけど実は、その苦しいときがいちばん、伸びるとき。

     私たちは、そんな受験生を、毎年、何万人も見ています。

     君の可能性を引き出すのは、まさに今です。


     試験後一日くらい休みたいという受験生の心に𠮟咤激励する広告だと思いました。

     また、誰でも読める新聞に掲載されていることから、塾生だけではなく日本中の現役生を励ましたいという東進ハイスクールの思いが読み取れ、心温まりました。

     この素材を見ているうちに、頑張っている人を応援する素材を探したいという思いが芽生えたので、センター試験が行われた日の新聞から素材を探すことにしました。見つけた素材は、

    事務局だより⑦

    □天声人語(朝日新聞2020年1月18日)

    □「ゴウカクのツボ」(中日新聞2020年1月18日)

     「ゴウカクのツボ」には、受験前の緊張した心を落ち着かせる方法が記されています。この素材を活用すれば、緊張したときの対処法や、「おちつくと、なぜ力を出しやすいのか」ということを考えたりする、小さな道徳授業ができそうです。

     今後も新聞や広告に目を光らせ、頑張る人を応援する素材を探したいと思います。

     「がんばれ、受験生!」と応援しながら・・・。

    事務局Hより

つれづれだより(1/15更新)

    【嬉しかった出来事 ~I先生の相談~】

     「Y先生、業後って時間ありますか。道徳の授業で使いたい素材があるんですけど…」

     同じ学年を担当しているI先生が、とある素材を私のところに持ってきてくれました。その素材とは、

    教室に1冊ずつ配布された「中学生の人権作文優秀作品集」という小さい冊子です。私が勤務している

    市とその周辺(3つの市)に住んでいる中学生が応募し、その中から選ばれた作文が掲載されています。

    恥ずかしながら、教室の学級文庫に置きっぱなしになっていた冊子。ですが、I先生が声をかけてくだ

    さったおかげで「こんなところにも素材があったんだ」と気づくことができました。

     I先生が声をかけてくださったのは、こんな理由があります。

     先日、勤務校で自分の道徳授業実践を発表する場が設けられました。今まで自分が取り組んできた道

    徳の研究(開発教材や教科書+開発教材の授業実践)と、今自分が取り組んでいる道徳実践(小さな道

    徳授業を中心にした授業実践)を、同じ職場の先生方に向けて発表しました。

    事務局だより⑥

     「開発教材を中心に道徳授業実践を

    していた時、こんなところから素材を

    見つけていました」と紹介する時、右の

    スライドを見せました。ポスターや子

    どもの姿、絵本、子どもの作文など…素

    材は様々なところにある、ということ

    を伝えたかったからです。

     これを聞いていたI先生は、早速自

    分の身近にあった素材を見つけたので

    しょう。「先日、Y先生の発表で『生徒

    の作文を素材に使っていた』と聞いたので、この素材も使えるかなと思って、聞きました!」と声をか

    けてくれたのです。

     自分の実践発表を聞いて開発教材に取り組もうとしてくれたI先生の姿も嬉しかったのですが、私に

    その素材を教えてくれ、一緒に素材の提示方法や授業展開について考えることができたことが、とても

    嬉しかったのです。

     SDKでの学びを職場に発信したことで、興味をもってくれた先生が1人でもいたこと、それが自分

    の素材収集の幅を広げ、さらにその素材について議論し合うことで授業展開力を高めることができるの

    なら…そんな嬉しいことはありません。SDKでの学びを、そしてSDKという学びの場を少しずつで

    も広めていき、巡り巡ってそれが子どもたちのためになったら、とっても嬉しいです。

    事務局Yより

つれづれだより(1/5更新)

    【初○○】

     謹んで初春のお慶びを申し上げます。

     本年も変わらぬご愛顧の程、よろしくお願い申し上げます。


     毎年、年が明けると、一人で勝手に楽しむことがあります。

     それは、「初○○」です。

     例えば、「初夢」「初笑い」「初ボケ」「初勉強」「初ドジ」・・・などです。

     いいことも、そうでないことも、「あ、これは今年初めての○○だ!」と楽しんで、笑う

    ようにしています。お正月からたくさん笑って、福を呼び寄せるようにしているのです。

     私はSDK会員なので、会員らしい「初○○」もしようと思いました。

     そこで思いついたのは、「初道徳の素材探し」です。

     初素材は、新聞から探そうと思いました。

     せっかくなので、普段読んでいる以外の新聞も手に入れて素材を探すことにしました。

     私が集めた新聞は、毎日新聞、読売新聞、朝日新聞、中日新聞です。

     元旦の新聞は、普段の3倍くらいの厚さでした。

     いつもよりも分厚いので、たくさんの素材が詰まっているんだろう、とワクワクしながら

    紙面をめくりました。予想通り、たくさんの素材を見つけることができました。

    発見した素材の一部を紹介します。(今回は、その素材についていた言葉で紹介します)

    ■ 他人の靴を履いてみる。      ■ 絆、という備え。

    ■ 誰かの、いちばん星であれ     ■ 体の声を聴きながら

    ■ かわることを、おもしろがる    ■ 細部に宿る

    ■ 夢中ってステキ 間違いないね   ■ 敵は、先入観にあり

     素材を探していたら、「初学び」もすることができました。

     いいなと思った素材の多くは、ポスター形式の広告でした。ポスター形

    式の素材は、1つの新聞社で掲載されていると、たいてい、他の新聞社にも

    事務局だより⑤

    同じ素材が掲載されていました。

     しかし、集英社の広告(「かわることを おもしろがる」)は、ポスター形

    式なのに、各新聞社で全く違うものが載せられていたのです。とても新鮮に

    感じました。

     私のように新聞を並べて読む人はあまりいないので、同じものでいいは

    ずです。しかし、集英社は、人に気づかれないところにまでこだわってい

    るのです。そこが素晴らしいなと思いました。この学びを新年度の仕事へ

    つなげたいなと思いました。

     集英社の広告には、「かわることを、おもしろがる」という言葉の他に

    右のような熟語が載せられています。その熟語は、上から読む場合と下か

    ら読む場合とで、全く違う熟語になるのです。(上:才能 下:能力)

     おもしろいので、ぜひ、探してみてください。

    事務局Rより

つれづれだより(12/29更新)

    【ものに隠れた人の思い】

     いよいよ2019年も終わりですね。

     みなさんは、今年どんな出来事が心に残ったでしょうか。

     今回は私の心に残った「ちょっといい話」を紹介します。


     2019年5月、最寄り駅にホワイトボードが設置されました。

     「ホームでは走らないこと」や「歩きスマホは危険」ということを呼びかける文章が手書きで書か

    れていました。文章の周りには、5月をイメージさせる「こいのぼり」や「かぶと」の飾りが、色画

    用紙で手作りされ、貼り付けられていました。


     そんな手作り感満載のホワイトボードに興味が湧きました。

     そこで、近づいて見てみると、さらに不思議な事実に気付きました。

     そのホワイトボードは“廃棄”とも思える、古いホワイトボードで作られていたのです。所々ボロボ

    ロで壊れているところもあり、なぜこのようなボロボロのホワイトボードを使っているのかとても不

    思議に思いました。

     6月になると、ホワイトボードは更新されていました。

     擦れて消えていた文章が新しく丁寧に書き直され、飾りは梅雨をイメージしたかわいい「かえる」

    の飾りに変わっていました。


     今度は、切符を買うついでに窓口の駅員さんに聞いてみました。

     「あの手書きのホワイトボードは誰が書いたんですか?」

     「あ、あれは僕が・・・。」

     驚いたことに、ちょうど話しかけた駅員さんが、ホワイトボードを書いている人だったのです。

     よく見ると名札に“新人研修”の札がついていました。

     「手書きの文と手作りの飾りは温かみがあっていいですね。」

     そう言うと、駅員さんは教えてくれました。

     「みなさんに安全を呼びかけるために何かできないかと考えました。そうしたら倉庫で使われて

    いなかったホワイトボードを見て思いついたんです。」


     手書きのホワイトボードには、思わぬエピソードが隠れていました。

     駅員さんの乗客への思い、仕事への思い、物を大切にしようという思い・・・。

     ものの奥に隠れている人の思いに目を向けるのは大切だなと改めて思ったそんな出来事でした。


    事務局Fより

つれづれだより(12/24更新)

    【冬休み、どう過ごす? 】

     「いよいよ冬休み!」「もう冬休み!」と様々な声が聞こえてきます。

     みなさんは、冬休みをどのように過ごされますか?

     私は、道徳の4つの視点で小さな道徳授業の素材探しをしようと思います。道徳の4つの視点とは、「A 主として自分自身に関すること」、「B 主として人との関わりに関すること」、「C 主として集団や社会との関わりに関すること」、「D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」です。

     第3回SDK会員特別定例会では、4つの視点をもとに集めた素材を使った小さな道徳プランを持ち寄って検討を行いました。4つの視点、それぞれの素材を集めることに苦労しました。

     私はBとCの視点の素材を集めることが苦手だと気づいたので、BとCの視点に注目して、素材探しをしようと思います。

     普段より少しだけ時間がある冬休みは、素材探しの絶好の機会です。いつも通っているけど、通り過ぎてしまっているところにも素材は転がっています。私は素敵な素材との出合いを逃さないよう、デジタルカメラを準備して、お出かけしようと思います。


     充実した冬休みをお過ごしください。

    事務局Wより

つれづれだより(12/16更新)

    【今年の漢字 みんなで予想 】

      12日(木)に今年の漢字が発表されました。漢字一文字で今年の世相を表すとしたら…皆さんは発表前に予想されましたか?

     私は生徒たちと一緒に予想してみよう!と思い、12日の朝の会で話題にしました。過去15年間の漢字を板書し、傾向と対策(?!)を伝えた後、日々の振り返りノートに「今年の漢字はこれだ!」と予想する漢字を書いてもらいました。生徒たちが予想した漢字は、次の15個です。


    和・税・世・令・変・争・新・絆・初・結・水・一・闘・地・米


     生徒たちは、「やっぱり元号が変わったから令とか和かな…?」「いや、水害が多かったから水じゃない?」「税も 10%になったよね」「ラグビーも盛り上がったし…」と今年 1 年を振り返りながら予想しました。私は生徒たちと一緒に考えたことで、今年の漢字の発表がより一層楽しみになりました。

    そして、発表された今年の漢字は…「令」。第2位は「新」第3位は「和」と、生徒たちは良い線で予想していました。

     発表があった翌日は、生徒たちに「自分にとっての今年1年を漢字一文字で表すと?」「来年2020年はこうしたい!という思いを漢字一文字で表すと?」という2つを書いてもらいました。生徒たちは、美術で学習した“レタリング”の技術を使って集中して漢字を書きあげました。

     明日は、生徒一人ひとりの思いが表れている漢字を教室に掲示し、生徒たちの反応を楽しみたいと思います。

     ちなみに、私にとっての今年1年の漢字は「豊」です。皆さんだったら、今年1年を漢字一文字で表すとしたら、どの漢字を選びますか?

    事務局Kより

つれづれだより(12/8更新)

    【給食で環境汚染!?】

    事務局だより③

     右の写真は、私の学級の子どもたちです。

    『これでもかー!!!』というくらい牛乳を吸い上げています。それは、牛乳を1滴も残したくないと思っ

    ているからなのです。

     みなさんは、ここまで頑張らなくても・・・と思うかもしれません。しかし、ここまで頑張るのには、こんな理由があるのです。


    事務局だより④

     先日、栄養教諭による食育の授業がありました。

     その中の一つに、次のような話題がありました。

     『私たちは、毎日、給食で環境を汚している』

     子どもたちは、目を丸くさせ、不思議そうな表情で栄養教諭の話を聞きました。

     給食の時間に毎日牛乳を飲んでいます。最後まで飲み切っていると誰もが思っているかもしれません。しかし、意識をしないとパックの中に5グラムほどの牛乳が残るそうです。

     5グラムの牛乳は、処理する過程でどこかに流されます。そしてどこかの水を汚します。

     5グラムの牛乳で汚れた水をきれいな水に戻すためには、なんと、120リットルの水が必要だというのです。大きなペットボトルであれば60本です。お風呂、1回分です。

     この話を聞いた子どもたちは、「これは大変!」と思ったようで、その日の給食から上の写真のように『これでもかー!!!』という勢いで牛乳を飲んでいるのです。

     牛乳の話から、子どもたちが小さなことに目を向けられるといいなぁと思いながら、私も最後の一滴まで意識して牛乳を飲んでいます。(事務局Aより)

つれづれだより(12/1更新)

 

    【事件だ!! ~その時心の使い方は?~】

     2019年11月某日、我が家で事件が起きました。

     朝、7時50分。「ピーンポーン」とインターフォンの音。

     しかし、急いでモニターを見ても人影がありません。

     いわゆる「ピンポンダッシュ」といういたずらをされてしまいました。

     この事件が起きたことを、仕事が終わって家に帰った後に母親から聞きました。


     困ったことになりました。同じ事件が、5日連続したからです。

     しかし、5日目にして犯人が分かりました。

     インターフォンの前で待ち構えていた母が、チラッと走り去るランドセルを捉えたのです。


     犯人が分かったことを5日目の夜に聞きました。

     「(近所の)学校には連絡した?」

     そう聞くと、母からは予想していなかった応えが返ってきました。

     「いや、それはまだ。それより、何か嫌なことでもあったのかな。次は外に出て手を振ってあげようか。」

     この応えに、「ハッ」とする自分がいました。


     近所の小学生は、7時30分に集合して出発しています。

     インターフォンがなるのはいつも決まって7時50分。どう考えても「遅刻」しています。

     「遅刻」に「ピンポンダッシュ」。明らかに「マズい」行為です。

     しかし、その行為のおくに、その子のどんな思いが隠れているのか。最初にその思いに目を向けられなかった自分がいました。


     道徳の教材でも、「マズい」行いをする主人公を中心にした教材があります。

     「行為」だけに目を向けるのではなく、そのおくにどんな思いがあるのか。そんな心の使い方を、自分自身も、そして子どもたちにも道徳の授業を通じて養っていきたいと改めて感じました。


     この事件には後日談があるのですが、それはまた別の機会に。全国大会でお会いしましょう!

    事務局Fより

つれづれだより(11/24更新)

 

    【思考を刺激しない発問】

     第1回SDK発足会が行われてから、約半年がたちました。

     同じ会場の愛知教育大学で、11月23日、「第5回『感性を磨く』教師修業 鈴木健二セミナー」が行われました。

     『感性を磨く』セミナーでは、毎回、事務局から宿題が出ます。

     今回は、小学校の道徳教科書の教材で一つ、中学校の道徳教科書の教材で一つ、計2つの授業プランを作る宿題が出ました。


     第1講座は、グループに分かれ、自分が作った授業プランをもとに議論を行いました。参加者の意見から自分が思いつかなかった視点を学ぶことができ、より深い学びを得ることができました。


     その後の講座では、鈴木氏から道徳授業でやってしまいがちな『子どもの思考を刺激しない発問』についての解説がありました。

     「登場人物は何歳でしたか?」

     このような発問が7つ、思考しない発問として提示されました。

     どれも、書いてある内容を確認するような発問でした。

     その後、鈴木氏は自然と議論が起こってしまうような発問を提示しました。

     参加者がうなってしまうほどでした。

     このセミナーに参加して、道徳授業では、子どもたちだけでは思いつかない視点での発問をして思考を促すことの大切さを学ぶことができました。

     明日からの道徳授業で早速活かしていきます。

    事務局Hより

つれづれだより(11/17更新)

    【小さな気づかい あふれる笑顔】

     あるポスターを使って“小さな道徳授業”をしました。そのポスターには「小さな気づかい あふれる笑顔」と書かれており、電車の中で席を譲る女の子と譲ってもらったおばあさん、周りの乗客みんなが笑顔になっている絵が描かれています。このポスターを素材に、次の3つの発問をしました。

    ①(絵の部分のみを見せて気づいたこと・考えたことを言わせた後)このポスターにはどんな言葉が書かれていると思いますか。

    ②(ポスターに書かれている言葉を見せた後)女の子とおばあさんが笑顔なのは分かりますが、どうして「あふれる」笑顔なのでしょうか。

    ③みんなだったら、どんな“小さな気遣い”で、この学級を“あふれる笑顔”にできそうですか。

     授業後、生徒たちは“小さな気遣い”を合言葉に、素敵な姿を見せてくれました。

    *プリントが机から落ちてしまい、それに気づいたA君が拾ってBさんが「ありがとう」と笑顔になる。

    そんな様子を見てA君が「これも“小さな気遣い”ですね!ありがとうと言ってくれて僕もBさんも先生も笑顔になりました!」と嬉しそうに言う姿。

    *給食当番で自分のエプロンを取るときに、他の子のエプロンも一緒にとって渡すCさん。そんな様子を見てDさんが「“小さな気遣い”だね!ありがとう!」と言って周りが笑顔になる姿。

     この授業は火曜日に行ったのですが、嬉しいことにその週は生徒たちの中で“小さな気遣い”が合言葉になっており、毎日のように“小さな気遣い”という言葉とともに周りが笑顔になるような行動を見せてくれました。そんな素敵な姿を、学級通信や朝の会で生徒たちに伝えていきたいと思います。

                                            (事務局Yより)

つれづれだより(11/10更新)

    【人のために行動する子どもたち】

     私が勤務している学校では、月に1度、昼の休み時間と掃除の時間を使って異学年交流活動(「なかよしタイム」)をしています。

     

    今週も、なかよしタイムがありました。私が担当する班は「じゃんけん列車」を楽しみました。なかよしタイムは、日頃、あまり遊ぶことがない友達と遊ぶことができるので、友達づくりにはぴったりの活動です。とてもいい取り組みだと思います。

    しかし、1つだけ気になっていることがあります。それは、掃除の時間を使って活動を行うので、次の日は、校舎中が汚れたままなのです。

     なかよしタイムが終わって、「明日は、汚れた学校で生活しないといけないな・・・」と思っていると、もやっとした気持ちが一瞬でキラキラした気持ちに変わる出来事がありました。


    「先生、階段にごみがたまっていて汚れているから、帰りの会の時間に、掃除するよ」

     
    事務局だより②

     学級の子どもたちから、学校中をきれいにする提案を聞くことができたのです。帰りの会になると、4年4組の教室から、子どもたちが一斉に飛び出していきました。

     嬉しそうに掃除をしている子どもたちを見て、自分の学級の友達だけでなく、学校中の人ために行動することができるようになったんだな・・・と、とても嬉しく思いました。

     子どもたちが、これからどんな姿を見せてくれるのか、楽しみです。(事務局Iより)

つれづれだより(10/7更新)

 

    【代表のセミナーに参加して】

     「教育サークルREDS大阪」主催のセミナーに参加してきました。

     講師は、SDK代表の鈴木氏です。

     セミナーのテーマは、「『学習指導案』『授業記録』『学級通信』で教師の力量を高める」です。かなりマニアックなテーマです。それにもかかわらず、20人以上の参加者がありました。

     今回のセミナーでは、代表が教師時代に作成した「学習指導案」「授業記録」「学級通信」をいただくことができました。3つのレポートには共通する点がありました。それは、子ど

    もの実態や成長、教師の手立てが具体的に書かれていることです。目をつむると、鈴木学級が目に浮かび、子どもたちや代表の声が聞こえてきそうです。

     講座では、代表のレポートをもとに、「どんな『学習指導案』『授業記録』『学級通信』なら教師の力量を高めることができるのか」について学ぶことができました。

     これからは、読み返したとき、自分の力や子どもの実態・成長を客観的に捉えることができる「学習指導案」「授業記録」「学級通信」を書こう!!とセミナーを受けて、強く思いました。

    事務局Iより

つれづれだより(9/23更新)

    【素材はすぐそばにある】

    事務局だより①

     新大阪駅の新幹線のホームで見つけた看板です。

     目に付いたのは、こんな言葉がついていたからです。



    「自由」は、ひとりになることじゃなくて、誰とでも自分でいられることだったりして。


     

     自由とは、好きなように行動することができることだと思っていました。

     しかし、そうではありません。

     「誰とでも居られること」が自由というところが、面白いと思いました。

     このポスターを使って、子どもたちと自由について考える小さな道徳授業が作れそうです。

     ちょっとしたところに、道徳の素材は転がっています。

    事務局Hより

開催予定

2024年10月19日(土)13:20~17:00第28回 『感性を磨く』教師修業オンラインセミナー
会員お申し込み