道徳授業を変える

漫言放語 №58

全校道徳授業に挑戦する

SDK代表 鈴木健二

 今までで一番深く考えさせられた授業でした。本校の生徒会長がよく言う「時間はみんな平等に与えられている」という言葉と結びつけて考えることができました。私の将来の夢は学校の先生です。学校はみんなのものだから、みんなが楽しく過ごせる場所であるべきだと思います。鈴木先生のようなたくさんの生徒をいい方向に背中を押せるような先生になるために今日から1日1回でも誰かのためになることをして、ペイフォワードをつなげていきたいです。


 先日、熊本市のある中学校で実施した全校道徳授業を受けた生徒の感想である。

 600名を超える中学生を相手に行う授業は、こちらにもそれなりのプレッシャーがかかる。しかし、そのような場が自分自身を成長させてくれると考えて、今回の依頼も引き受けた。

 依頼のメールには次のような要望が書かれていた。


 鈴木先生に全校生徒対象に授業をしていただきたいと思っています。本校の研究部と協議をし、「思いやりの心」「家族愛」「命を大切にする心」「郷土を愛する心」の題材の中から授業をしていただきたいと考えております。


 あれこれ悩んだ挙げ句、「思いやりの心」と「命を大切にする心」を関連づけて授業することにした。この授業の内容については、いずれセミナーやSDKの研究会等で話をすることがあるだろう。

 

 授業が終わって体育館を出たあと、一人の男子生徒が追いかけてきた。どうしたのだろうと思って立ち止まると、彼は言った。

 「授業がとても心に響いたのでサインをもらいにきました」

 ちょっと驚いたが、差し出されたスケッチブックに

 「2024.11.1 上機嫌 鈴木健二」

とサインした。中学生にサインするのは初めての経験だったが(笑)、このようなささやかな出来事が自分自身の大きなエネルギーにつながっていく。

 当日は、保護者も20名ほど参加していたが、熱心にメモを取っていたという話を聞いた。授業が保護者の心にも響いたのであればうれしい限りである。

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