道徳授業を変える

漫言放語 №43

教材開発力を高める

SDK代表 鈴木健二



 これらの写真は、大学院の授業「道徳教育の理論と実践」で提案された道徳授業の素材の一部である。段階を踏んで学ぶことによって、大学院生でも良い素材を発見し、教材化できるようになる。

 その段階とは、次の5つである。


1 指定した素材で授業プランを作成する

2 1で作成した授業プランで模擬授業を行い、検討する

3 自分で発見した素材を提案する

4 提案された素材から一つ選定し、授業プランを作成する

5 4で作成した授業プランで模擬授業を行い、検討する


 1・3・4は4~5名のグループで行い、2・5は全体で行う。

 2の授業後、課題レポートには次のような学びが書かれていた。


□ 新聞のコラムや子どもの感想文などを教材とする場合は、短い文章や十分とは言えない文脈から心情を読み取ることに難しさを感じた。そのため、教師は何をねらいとして教材を用いるのか、どの部分を抜き出して主発問とするのか、明確な思いや意図が必要となる。


 発見した素材を教材として効果的に活用するためのポイントを自分なりにとらえている。次のような学びもあった。


□ 教材が同じでも着目する言葉が一つ違うだけで、授業展開もねらいも大きく変わるというのがおもしろかった。一人では凝り固まったアイディアになってしまいがちである。だからこそ、教師同士でよりよいものを作ろうと活発な議論をすることが大切なのではないかと感じた。


 教材開発は、独りよがりになるリスクもある。「よい素材を発見した!」という思いが先走ってしまうことがあるからである。そのことに気づかせてくれるのが、他者の考え方である。そこに協同的な学びの意味がある。

 教材開発はハードルの高い作業である。しかし、このような段階を踏むことによって、これまで道徳授業をあまり行ったことのない大学院生でも、教材開発力を高めることができるようになるのである。

 SDK全国大会(8月20日:愛知教育大学)では、参加者が開発したさまざまな教材が提案される。教材開発力を高める絶好の機会となるはずである。


新着情報

開催予定

2022年8月20日(土) 9:45~17:00第5回 新しい道徳授業づくり研究会「SDK」全国大会
2022年8月21日(土)13:00~17:00第18回感性を磨くセミナー
2022年8月27日(土)ライブ配信13:30~16:30教育出版 道徳オンラインセミナー
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